【目次】

ストレートネックとは?


「スマホ首=ストレートネック」というのは、頸椎のゆるやかなカーブが失われた状態のことを指します。本来、首の骨=頸椎(けいつい)は緩やかなカーブを描き、重い頭をバランスを取りながら支えていて、このカーブによって頭の重さによる耐圧を分散し、首にかかる負荷が緩和されるようになっています。

けれども、この自然なカーブが失われ、ストレートネックになってしまうと5キロもある重い頭の耐圧を分散できず、首で支えきれなくなり、ひどい場合は手のしびれや頭痛を引き起こすことも。日ごろからケアをしておくことは、現代に生きる私たちの課題なのです。

むくみ顔も、首コリもスッキリ!【村木さん指導】オフィスでできる首筋ほぐしメソッド

ストレートネックは姿勢の悪さが原因


◆猫背やあごが突き出る姿勢がストレートネックに

パソコン、スマホを使うときは、大抵背中が丸まり猫背状態になりますし、さらに画面を凝視するためにあごが突き出る姿勢になるのですが、これが首にかなり負担をかけています。作業に集中するあまり、このことに自覚がない人が多いのですが、対策をせずに放置すれば首コリが慢性化し、血流やリンパの流れが悪くなり、顔がむくむ、たるみが起こる、口角が下がるなど、見た目のエイジングも進んでしまいます。

むくみ顔も、首コリもスッキリ!【村木さん指導】オフィスでできる首筋ほぐしメソッド

◆ストレートネックは、二重あごやたるみも引き起こす

 

スマホ首(ストレートネック)になると、頭が前に出ることで首が短く見えるだけでなく、首まわりの血流やリンパの流れが滞りやすくなります。その結果、顔のむくみやくすみが慢性化。二重あごやフェースラインのたるみも引き起こしてしまうのです。

さらに頭を支えようとして食いしばりが増えると、あごまわりの筋肉が発達してエラ張りにつながることも!長時間のパソコン&スマホ作業をしている人は全員、ストレートネック対策は必須なのです。

「スマホ首(ストレートネック)」を放置すると老け顔に?【村木宏衣さん指導】後頭下筋群ほぐしが効く

正しい立ち方・座り方で「姿勢を正す」


◆正しい立ち方

「正しい姿勢とは、横から見たときにくるぶし、膝、腰、肩先、耳が一直線になった状態。おへそを縦にするような意識で腹圧をかけ、肩甲骨を軽く中央に寄せるようにすると、正しい姿勢がとりやすくなります。姿勢を正すと視線が上がり、呼吸も深くなり、思考までポジティブに。姿勢による見た目印象の変化は、周りからの信頼度をも変えます」(ウォーキング講師 朝倉 真弓さん)。

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姿勢を正すには、まずはくるぶしを意識して、その上に膝、腰、肩、耳をまっすぐ並べるようにするのがポイント。体幹と内股に力を入れ、肩や首、手は力まないよう、リラックスさせて。

朝倉 真弓さん
ウォーキング講師
(あさくら まゆみ)出版社勤務を経てフリーライターに。グレーヘアモデル、ウォーキング講師として活躍するかたわら、多くの著書を執筆。『背筋を伸ばしてみたら、私は綺麗だと気づいた』(WAVE出版)が話題に。

心の在り方や周囲からの評価まで変わる「正しい姿勢」をウォーキング講師・朝倉真弓さんが伝授!

◆正しい座り方

時間のデスクワークやスマホ操作などで、前屈みの姿勢が多い現代人の姿勢は、巻き肩や猫背になりやすく、背中も丸くなりがち。丸まった背中は見た目が悪いだけでなく、胸部が圧迫されることで呼吸が浅くなり、疲労感やだるさ、自律神経が乱れる原因にも。

ボディケア_4
 

肩の力を抜いて肩甲骨を寄せるように胸を開き、背筋をのばす…。「姿勢を正す」このステップで、日常のくせで崩れてしまったからだのバランスを立て直すことが、「背中美人」への近道に。

指南してくれたのは…小塚愛美さん
パーソナルトレーナー
「アフロディーテ」主宰。エステティシャンを経てパーソナルトレーナーに。女性らしいしなやかなボディづくりに定評があり、女優やモデルの指名も多い。

実は意外と見られている“うしろ姿”を鍛えるなら冬がチャンス!「美しい背中」を手にいれるための【3つのステップ】を伝授

ストレートネックに効く「マッサージ」


【1】後頭下筋群ほぐし

後頭下筋群は頭の位置や視線を細かく調整する小さな筋肉の集まり。スマホ首で頭が前に出ると、この筋肉が頭を支えるために働きっぱなしになり、首まわり全体に慢性的なこわばりをつくりやすくなります。そこで、後頭下筋群を集中的にほぐすシンプルなメソッド。こわばりをゆるめることで滞っていた血流とリンパの流れが促され、顔のむくみや首元のたるみ解消に!

続けることで、二重あごや首のシワが目立ちにくくなり、フェースラインがすっきりして見た目が若々しく!気になっている人はぜひ、毎日のルーティンに取り入れてみてくださいね。

■STEP.1:両手の拳を後頭下筋群に当て、上下に動かす

両手で拳をつくり、第一関節と第二関節の間の平らな部分を後頭部のすぐ下(首の付け根あたり)に当てます。その状態で両拳を上下にゆっくり動かし、後頭下筋群をほぐしましょう。10秒間行います。

 

■STEP.2:フェイスタオルを後頭下筋群に当て、左右に引っ張る

フェイスタオルの両端を両手でしっかり持ち、横に伸ばし、後頭部のすぐ下(後頭下筋群の位置)にひっかけるように当てます。頭をタオルに委ねたままタオルを左右に交互に引っ張るようにテンションをかけて、後頭下筋群を緩めます。これを10回繰り返しましょう。

 

\このメソッドの効果とポイント/
1)頭が前に出るスマホ首が続くと、後頭下筋群が緊張しっぱなしに。
2)後頭下筋群のこわばりが血流・リンパを滞らせ、顔のむくみや首元の老け見えにつながる。
3)拳やタオルを利用して後頭下筋群を効率よくほぐすメソッドが有効。
4)首まわりの緊張がほぐれ、二重あごや首のシワが目立ちにくくなる。

「スマホ首(ストレートネック)」を放置すると老け顔に?【村木宏衣さん指導】後頭下筋群ほぐしが効く

【2】首筋ほぐし

首コリ解消に最も効果的なのは、首の横にある「胸鎖乳突筋をこまめに緩めること」なのだそう。そこでオフィスでもできるメソッドを教えもらうことに。プッシュしてゆるめるべき胸鎖乳突筋の場所を覚えれば、いつでもどこでも簡単にできるので、いますぐやってみてくださいね。

■STEP.1:胸鎖乳突筋の位置を確認

後頭部と鎖骨をつなぎ、首の前で頭の重さを支える「胸鎖乳突筋」とは首を回すときに使う筋肉。丸印の4か所をプッシュして緊張をゆるめましょう。

胸鎖乳突筋の位置を確認
 

■STEP.2:両手で首を挟むようにして、胸鎖乳突筋に親指を置く

椅子に座り、背筋をのばしてまっすぐ正面を見ます。親指を胸鎖乳突筋に置き、親指以外の4本の指を首のうしろ(ぼんのくぼあたり)に添えるようして、両手で首を挟むようにします。

両手で首を挟むようにして、胸鎖乳突筋に親指を置く
 

■STEP.3:頭の重みを利用して圧をかける

椅子の背にもたれかかり、頭をうしろに倒して、頭の重みを利用して親指で圧をかけましょう。この方法なら、力を使うことなく、適度な圧で胸鎖乳突筋をほぐすことができます。

頭の重みを利用して圧をかける
 

\このメソッドの効果とポイント/
1)パソコンやスマホに集中すると、あごが前に突き出た猫背状態に。
2)この姿勢の悪さで首コリが起こり「スマホ首」に。
3)血流やリンパの流れが悪くなるので、顔がむくみ、たるみが起こる。
4)首コリ解消は胸鎖乳突筋を緩めることが効果的なので、椅子に座って簡単にできるこのメソッドがおすすめ。

むくみ顔も、首コリもスッキリ!【村木さん指導】オフィスでできる首筋ほぐしメソッド

ストレートネックに効く「ストレッチ」


【1】広背筋ストレッチ

四つん這いになって行う広背筋のストレッチ。四点で体を支えるこの姿勢は、余計な力を入れることなく、腕から脇、背中、腰までを縦方向に、無理なく一気に伸ばすことができます。広背筋の走行に沿って端から端まで引き伸ばされることで、肩甲骨は外側へ自然にスライドし、背骨は本来のしなやかなカーブを取り戻していきます。

また、広背筋の硬さが解けることで、首や肩の緊張も連鎖的に緩和されます。ストレートネックは首だけの問題ではなく、背中から首にかけての筋肉の連動不全が大きな要因。さらに、広背筋が骨盤周辺までつながっていることから、このストレッチは腰の反りすぎや丸まりすぎを防ぎ、体幹の安定性を高める効果も期待できます。

動きはシンプルで、体に余計な負担をかけないのに、広背筋という大きな筋肉にきちんと届く、このストレッチは短時間でも効果を感じやすく、ベッドの上で行えるため、1日の終わりのリラックスタイムに取り入れやすいのも魅力。姿勢を頑張って正すのではなく、リラックスしながら整えていくことができるので、ぜひ試してみて。

■STEP.1:四つん這いになり、背中や肩の余計な力を抜く

床またはベッドの上で四つん這いになり、まずは背中や肩の余計な力を抜くことからスタート。肩の真下に手を置いた状態になり、呼吸を整えましょう。

四つん這いになり、背中や肩の余計な力を抜く
 

■STEP.2:手の位置をずらすことで広背筋が伸びやすくなる

次に左手の前に右手を出し、脇から背中にかけて伸びやすくする準備が整います。

手の位置をずらすことで広背筋が伸びやすくなる
 

■STEP.3:足先を左へ、体にねじれをつくることで伸びやすくする

両足のつま先を左側へ動かすことで、背中の右側が伸びやすい状態に。

足先を左へ、体にねじれをつくる
 

■STEP.4:体を下に沈めて、呼吸しながらストレッチする

左手の甲におでこをつけ、そのまま30秒キープ。体は斜めに倒さず、まっすぐ下へ沈めるのがポイントです。お尻は右側に引く意識を持つことで、縮こまった広背筋が一気にほどけていきます。30秒を1回として、呼吸を続けながら3回行いましょう。反対側も同様に、手と足の位置を左右入れ替えて行うと、背中全体がしっかりとストレッチされます。

体を下に沈めて、呼吸しながらストレッチする
 

\このメソッドの効果とポイント/
1)デスクワークやスマホ操作で、悪い姿勢のまま体が固定されやすい。
2)広背筋が使われず緊張し続けることで、猫背やストレートネックを招く。
3)広背筋を縦に伸ばし、背骨と肩甲骨の動きを取り戻すには四つん這いストレッチが有効。
4)背中が緩むことで首、肩、腰の負担が減り、自然と美しい姿勢へ。

ストレートネック&猫背を改善!【村木宏衣さん指導】広背筋ストレッチ

【2】前鋸筋ストレッチ

寝たまま行える「前鋸筋」ストレッチです。このストレッチは動きこそ地味ですが、肩甲骨の可動域が広がり、上半身が緩んでラクになるのを実感できます。寝る前のルーティンとして取り入れてみてはいかがでしょうか?

■STEP.1: 仰向けになり、腕を天井に向けて伸ばす

仰向けになって膝を立てます。左手を握り、そのまま天井に向かって遠くに腕を伸ばします。このとき肘が曲がらないように伸ばしましょう。次に右手で左の脇の下にある前鋸筋に人さし指、中指、薬指、小指で肋骨の方向へ軽く圧をかけます。これは前鋸筋を意識することが目的です。

仰向けになり、腕を天井に向けて伸ばす
 

次に、天井に向けて伸ばした拳を外旋させます。

天井に向けて伸ばした拳を外旋させる
 

■STEP.2:肩甲骨を意識して、腕を上下に動かす

STEP.1の状態で、左手の小指の付け根から脇の下と肩甲骨が一直線でつながって動かすように意識しながら、肩甲骨から腕を上下に動かします。この動きで前鋸筋に刺激を与えます。これを15回繰り返しましょう。反対側の腕も同様に行いましょう。

肩甲骨を意識して、腕を上下に動かす
 

\このメソッドの効果とポイント/
1)首コリ、肩コリが慢性化している、という人は「前鋸筋」が固くなっている可能性あり。
2)「前鋸筋」とは、肋骨から肩甲骨に付着する筋肉で、パソコン作業などの長時間の前傾姿勢で硬くなる。
3)肩甲骨が外側にずれて猫背になったり、ストレートネックになるだけでなく、呼吸が浅くなることも。
4)寝たまま行えるこの「前鋸筋」ストレッチは、肩甲骨の可動域が広がり上半身が軽やかに。

首コリ&肩コリを一掃!【村木さん指導】寝たまま腕のばしストレッチ

ストレートネックに効く「トレーニング」


【1】舌抵抗トレーニング

舌は、のど仏の少し上にある小さな骨「舌骨」を介して、アゴ下や首と密接につながっています。その周囲に広がるのが、アゴの裏側から喉へと続く舌骨周辺の筋群。アゴ下を内側から支える土台のような存在です。この筋力が弱まると、脂肪や皮膚を持ち上げにくくなり、二重アゴが目立ちやすくなります。

そこで、割り箸を使った「舌抵抗トレーニング」です。舌をまっすぐ前に押し出して鍛えることで、舌だけでなく、アゴ下を支える舌骨上筋群にも刺激が加わります。筋肉が働きやすい状態になると、舌骨はやや高い位置で安定しやすくなり、アゴ下が内側から支えられて引き締まってきます。

さらに、舌を上アゴに保つ力が育つため、頭が背骨の上の正しいポジションに戻りやすくなり頸椎の自然なカーブも保ちやすくなります。習慣化すれば二重アゴの予防や首のシワ改善、ストレートネック対策になりますよ。

■舌を前に出して割り箸と押し合う

割り箸を口元に近づけます。次に舌をまっすぐ前方へ出し、割り箸と押すのですが、このとき舌の上に小さな粒をのせるような感覚で舌先を細くまとめ、割り箸と押し合うように3秒間キープ。口周りや下アゴに力を入れず、舌の筋力だけで行います。これを30回行いましょう。鏡を見ながら行うと、アゴが前に突き出ていないか、首に余分な緊張が入っていないかを確認しやすくなりますよ。

舌を前に出して割り箸と押し合う
 

\このメソッドの効果とポイント/
1)二重アゴや首ジワ、スマホ首には、舌骨周辺の筋肉と舌の位置が関与。
2)舌の筋力が低下すると、アゴ下が支えにくくなり、スマホ首姿勢を招く。
3)割り箸を使った舌抵抗トレは、アゴ下、首を支える筋肉に刺激を与える。
4)継続することで、二重アゴ予防や首ジワ改善、姿勢の安定に。

二重アゴと首ジワを解消!【村木宏衣さん指導】舌抵抗トレーニング

【2】落ちベロ対策

スマートフォンを見る姿勢は、私たちが思っている以上に、体に負担をかけています。画面を覗き込むと、視線は下がり、頭は前に出て、首から背中にかけて丸まりやすくなります。この姿勢の変化と同時に起きているのが、舌の位置の変化です。

さらに、頭が前に出たストレートネックや猫背の姿勢になるので、肋骨の動きや横隔膜の働きも制限されます。胸郭が十分に広がらないため、深く息を吸うことが難しくなり、呼吸は浅くなり、血流やリンパの流れに悪影響を及ぼし、自律神経の乱れにも繋がります。

改善のために必要なのは、スマートフォンを持つ位置を少し上げ、視線を下げないようにすること。そして、舌が下がっていないかを確認し、気づいたら舌全体を上あご、特に前歯のうしろのスポットに戻す。まずはこの小さな調整を重ねることで「目線を上げると舌が上がり、呼吸が深くなる」という感覚を覚えていくことから始めましょう。

■STEP.1:目線が下がると「落ちベロ」になり、呼吸は浅くなる

スマートフォンを覗き込む姿勢では、視線が下がり、頭が前に出やすくなります。その結果、舌は上あごから離れて下がり「落ちベロ」の状態に。すると気道が狭くなり、呼吸が浅くなってしまいます。

目線が下がると「落ちベロ」になり、呼吸は浅くなる
 

■STEP.2:目線を上げると、自然と舌は上あごへ。呼吸が自然に深まる

視線を上に向けると、頭の位置が整い、姿勢は自然と引き上がります。このとき舌は上あごに収まりやすくなり、鼻呼吸が促されます。横隔膜がしなやかに動き、呼吸が深まることで、巡りや集中力の回復につながりますよ。

\このメソッドの効果とポイント/
1)目線が下がると舌が落ち、呼吸は浅くなる。視線を上げるだけで、呼吸と巡りは整う。
2)スマホ姿勢は「落ちベロ」を招き、むくみや疲労感の原因に。舌を上あごに戻すことで改善へ。
3)猫背は横隔膜の動きを妨げ、体を緊張状態に。姿勢を正すと呼吸が深まり、自律神経が安定。
4)浅い呼吸は集中力とコンディションを下げる。目線と舌を整える習慣が、美しさを底上げする。

教えてくれたのは:村木 宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき・ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)は24万部を突破し、『10秒で疲れが取れる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)も好評。 また、ご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。ほかにも『10秒で10歳若返る 奇跡のたるみリフト』(主婦の友社)。

むくみと疲労を引き起こす悪習慣とは?【村木宏衣さん指導】「落ちベロ」対策

この記事の執筆者
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