「いつもダイエットに失敗している」とお悩みの方。その原因はもしかしたら、アナタのおブスな“思考グセ”にあるかもしれません。

美しいカラダを手に入れるには、まずは自分を肯定して、前向きな気持ちで取り組む必要があります。
「ボディデザインと脳は密接な関係にあるのです」と、教えてくれたのは、世界的ミスコンテストの日本代表をはじめ、モデルやタレント、トップアスリートなどのパーソナルトレーニングを手掛けてきた村上晃平先生。

株式会社アイディアルボディデザイン代表取締役 フィットネスコンサルタントの村上晃平先生
株式会社アイディアルボディデザイン代表取締役 フィットネスコンサルタントの村上晃平先生

最新の肥満研究に基づき、運動生理学と実践心理学をトレーニングに取り入れている村上先生に、自己評価が低いタイプ、開き直りタイプ、負けず嫌いタイプ、めんどくさがりタイプなど、思考グセ別の有効なダイエット法について、教えていただきました。

■自己評価が低いタイプ
■開き直りタイプ
■負けず嫌いタイプ
■めんどくさがりタイプ

上記4つのうち、あなたはどのタイプ? そしてどんな減量法が向いているのでしょうか?


■思考グセその1:「私なんか太っていてダメだから…」【自己評価が低いタイプ】

「私は美しくない」と考えると、キレイになるための選択肢が思い浮かばなくなってしまう
「私は美しくない」と考えると、キレイになるための選択肢が思い浮かばなくなってしまう

日常的に健康行動を取る人は、自分を魅力的だと考え、自分を大切にしている人

実は、ジムに行ったり、食事管理をしたり、日常的に健康活動をする人には、「自分の体形が好きで、自分が魅力的だと考えている」という人が多いとデータに出ているそう。

「例えば、好きな相手や尊敬する相手には、力になってあげたいという気持ちが自然と芽生えますよね? もし嫌いな人ならば、そのような気持ちは湧かないでしょう。これと同じで、自分のことが嫌いな人は、自分を大切にしようとしないのです」(村上先生)。

痩せることはキレイになることと同義ではない

「私なんか太っていてダメだから」の後には、たいてい「痩せてキレイになりたい」という言葉が続くでしょう。しかし、村上先生は、「そもそも、痩せることはキレイになることと同義ではない」といいます。そして、“太る=ダメ” というのは、自分で決めているだけに過ぎないというのです。

「最近のスーパーモデルや世界的なミスコンのファイナリストなどに、ガリガリに痩せている女性はいませんよね。周りを見渡してみても、魅力的な女性=痩せている、とは言えないはずです。女性は1人1人、それぞれ違った魅力を持っているんです」(村上先生)。

ネガティブな思い込みは、キレイになるチャンスを逃している

さらに、村上先生は「ネガティブな思い込みは、キレイになるチャンスを逃している」といいます。「私は美しくない」「魅力がない」と考えてしまうと、脳は「ない」ことばかりを並べ立て、そこで思考が停止し、キレイになるための選択肢が思い浮かばなくなってしまうというのです。

まずは、“痩せる=キレイ”という誤った認識や、“太る=ダメ”という考え方から脱却して、頭の中で「どうすればキレイになれるかな?」や「美しい人ってどんな人なのかな?」という、行動が生まれる質問をしてみましょう!


■思考グセその2:「体質だから、どうせ痩せない!」【開き直りタイプ】

太りやすい体質は遺伝、その思い込みが、欲しい結果が得られない原因かも
太りやすい体質は遺伝、その思い込みが、欲しい結果が得られない原因かも

「太りやすい体質は遺伝、仕方がない」という開き直りがキレイを遠ざける

子どもの頃から体型にコンプレックスがあって、親も同じような体型で……。「太りやすい体質は遺伝だし、しょうがないよね」と、つい開き直ってあきらめモードに入ってしまいがち。実は、その思い込みこそが、欲しい結果が得られない原因かもしれません。

自分に起こることは、自分の思考からしか起こらないという脳の原則があります。これは、もしかしたら聞いたことがある方もいるかもしれませんが、「引き寄せの法則」のもととなる脳の働きです。

「ロンドンオリンピックで金メダルを獲った村田諒太選手は、『オリンピックで金メダルを取りました。ありがどうございます』と紙に書いて冷蔵庫に貼っていたそうです。実際に金メダルを獲ったのはみなさん、ご存知の通りです。実は奥様が書いて貼っていたそうです。なんて美人脳(笑)」(村上先生)。

エクササイズや「マインドフル・イーティング」を日常に取り入れて

この考え方は、美しいボディメイクにも通じるところがあるといいます。

「まずは、理想のカラダになって幸せな自分の姿を想像してください。例えば、1年後に理想の体型になって、素敵な服を着て、友達とおしゃれなレストランで過ごしている自分を想像してみてください。

これを繰り返すことで、脳はその光景を本当だと信じるようになり、不思議なことに、そこに向かっていくために必要な行動、人によってはエクササイズや、食べることに集中する食事法『マインドフル・イーティング』などを、自然と日常に取り入れるようになるのです」(村上先生)。


■思考グセその3:「絶対に痩せてやる!」【負けず嫌いタイプ】

「なにくそ、痩せてやる!」と闘志を燃やすタイプの方は、リバウンドという危ない罠が…
「なにくそ、痩せてやる!」と闘志を燃やすタイプの方は、リバウンドという危ない罠が…

『痩せよう!』と強く意識すると、体を守ろうと働く潜在意識が『体重を落とさないで!』と抵抗する

「太ったね」と言われて、「ひどいわ、痩せてみせる!」と闘志を燃やすタイプの方も、要注意。一時的に体重を減らすことは可能かもしれませんが、リバウンドという危ない罠が……。リバウンドには、脳の働きと密接な関係があるといいます。

「脳は、“体重の減少=生命の危機”と捉えてしまいます。そのため、『痩せよう!』と強く“意識”してしまうと、体を守ろうと働く“潜在意識”が『体重を落とさないで!』というシグナルを発信して抵抗するのです。これがリバウンドの原因のひとつです」(村上先生)。

しかし、逆に“潜在意識” を活用して減量していく方法があります。“潜在意識”は意外と簡単に使えるようになるのです。

掲げる目標を体重ではない別の目標にすることで、潜在意識の抵抗を防ぐ

「まず『痩せようとしている』ということを “潜在意識”に知られないよう、掲げる目標を体重ではない別の目標にしてみましょう。例えば『くびれをつくる』など、理想の体型を具体的にイメージして、ボディメイクしていくのもよいですね」(村上先生)。

減量は「1か月に体重の4%以内」に抑えると脳に気づかれない

また、急激な減量もリバウンドの元! 体重の変化から、脳がダイエットをしていることに気づいてしまいます。

「減量は1か月に体重の4%以内にしましょう。そうすれば、脳は減量に気づかない可能性が高くなります」(村上先生)。


■思考グセその4:「痩せたいけど、頑張りたくない」【めんどくさがりタイプ】

減量は『頑張ろう!』とせず、『やりたいからやる』という状態をいかに作るかが肝心
減量は『頑張ろう!』とせず、『やりたいからやる』という状態をいかに作るかが肝心

減量は『やりたいからやる』という状態でないと継続できない

体重を落とすために健康的な運動習慣や食事管理を継続させるには、気力が必要と思われがちです。実際に、「新しい生活習慣を定着させるには、平均66日かかる」と村上先生はいいます。

「66日もかかるの?! そんなに頑張れない」と気が遠くなってしまいますね。でも、頑張らなくていいんです。むしろ、頑張っちゃダメなんです!

「減量は『頑張ろう!』と思うと続きません。『やりたいからやる』という状態をいかにつくるか?が肝心です」

「幸せホルモン」と呼ばれるドーパミンを活用して、キレイになることを喜びに

「そこで大きな役割を果たすのが、“幸せホルモン”と呼ばれるドーパミン。褒められたり、何かを達成したりすると分泌されるホルモンです。

でも、褒められたり、何かを達成したりしなくても、今この瞬間にも分泌させることができるんです。未来の幸せな自分を想像しても分泌されるんですよ」(村上先生)。

キレイになった自分の姿を想像するだけでもドーパミンが出る

開き直りタイプでご紹介したように、理想のカラダになって幸せな自分の姿を想像するだけでもドーパミンが出るといいます。

「未来の幸せな自分を繰り返しイメージして、さらに運動など理想に近づくステップを生活の中に組み込みます。すると、そのステップをやらない選択肢がなくなるはずです」(村上先生)。

 

「おブスな思考グセ、まさに私かも!?」と思い当った方は、村上先生のアドバイスをもとに考え方を転換してみましょう。どれも、とてもシンプルな考え方でしたよね。ぜひ実行してみてくださいね!

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村上晃平さん
フィットネスコンサルタント
(むらかみ こうへい)運動生理学と心理学の両方のトレーナー資格を有し、一般人から五輪アスリート、大手企業経営者まで、述べ15,000時間以上のパーソナルトレーニング実績を持つフィットネスコンサルタント。世界的ミスコン優勝者や全日空の健康プログラムの開発も手がける。著書に『ビジネススキルがアップする!1分筋トレ法』(発行:アース・スター・エンターテイメント/発売:泰文堂)、『ミスコン優勝者たちも実践する35の新ルール 筋美人ダイエット』(幻冬舎)などがある。
IDEAL BODY DESIDN
この記事の執筆者
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