【目次】
薄毛・白髪・うねり毛の原因と正しい改善方法
【1】頭皮の状態をチェック
■青白い頭皮
「健康な頭皮の色は、青白く、透けるような色合いをしています。このような青白い頭皮から、黒く豊かな髪は生まれます」(菊地さん)。
■黄色い頭皮
「黄色い頭皮は、体の内側・外側からの酸化のサイン。年齢とともに体の抗酸化力は衰えますが、紫外線やストレスなども酸化を引き起こす要因に。酸化が進行した黄ぐすみ頭皮からは、エイジング毛と呼ばれる、独特なうねり毛が生えやすくなり、髪のツヤの低下につながります」(菊地さん)。
■赤い頭皮
「赤い頭皮は、炎症を起こしている状態。炎症の原因は様々で、寝不足や疲れによる一時的なものから、白髪、抜け毛、髪やせを引き起こす慢性的な炎症の場合も」(菊地さん)。
【1】薄毛・白髪・うねり毛の原因と対策
■薄毛の原因と対策
「薄毛の主な原因は、ホルモンバランスの乱れ。40歳前後から女性ホルモンの分泌量は低下。男性ホルモンの割合が高くなることで、抜け毛が起こりやすくなるといわれています。髪が生えてから抜け落ちるまでのサイクルは、通常、女性では4〜6年と言われていますが、男性ホルモンが優位になると、成長期が短くなり、早く抜けてしまったり、細い毛になってしまったりします。健康な髪が生えにくくなるため、薄毛が進んでしまいます」(菊地さん)。
- 規則正しい生活とバランスのとれた食事を心がける
- 頭皮用ローションや育毛剤で、頭皮ケアを習慣に!
- 正しいシャンプーで、頭皮の汚れをしっかり落とす
- 髪や頭皮の紫外線対策も忘れずに!
■白髪の原因と対策
「メラニン色素をつくる細胞の機能が衰えることで、メラニンが作られなくなったり、メラニンを髪に渡せなくなったりして白髪が発生。加齢や遺伝的要素、ストレスによる血流不足も白髪の原因と言われています。また、最近の研究で、頭皮に存在している特定の常在菌が白髪の原因になることも分かっています」(菊地さん)。
- 睡眠をしっかりとり、ストレスケアを意識
- 常在菌のバランスを整えるヘアケア剤を活用
■うねり毛の原因と対策
「髪の老化のサインのひとつに挙げられるのが、うねり毛。髪の毛の中には親水性のタンパク質と、水になじみにくいタンパク質があり、加齢とともに水になじみにくいたんぱく質が増加。その結果、髪の水分保持力が下がり、うねりが起こってしまい、まとまりが悪くなっていくことが分かっています」(菊地さん)。エイジングによるうねり毛対策には、ビタミンB6配合のヘアケア剤が有効です。ビタミンB6がたんぱく質の代わりに水を保持することで、うねりを改善して、髪がまとまりやすい状態にしてくれます。
髪のプロに聞く! 40代に多い「薄毛・白髪・うねり毛」の原因と正しい改善方法
シャンプー・ドライヤーなど「日々のヘアケア」を見直す【6選】
【1】普段の「ブラッシング」を見直す!
■髪が濡れた状態のブラッシングは要注意!
「髪って濡れた状態のときが、いちばんもろい状態なんですよ。そういったときに強引に髪をとかして圧をかけてしまうと痛みにつながります。また、古いブラシを使うこともキューティクルをはがす原因になってしまいます」(SUN VALLEY代表 渋谷謙太郎さん)。
■毛先から徐々にブラシを入れていくのがポイント
「まず、毛先からブラシを入れて、髪をときほぐしていくこと。また、できれば髪が濡れている状態のときは目の荒いコームを使い、乾いている状態のときは、ぶた毛のブラシを使用するのがベストですね!」(渋谷さん)。
ヘアサロン「SUN VALLEY(サンバレー)」
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【2】「シャンプー」は髪に優しく、頭皮をしっかり洗う
<Step1> 目の粗いブラシで、まずはブラッシング
目が粗く、クッション性のあるバドルブラシなどを用い、まず毛先の絡まりをとる。次にポニーテールを結うように髪の根元から頭頂部に向かってブラッシングしていく。ブラシの先端を頭皮に当てながら動かすのがポイントに。
<Step2> 地肌にシャワーを当て、内側までしっかり予洗い
頭上からシャワーをかけるだけだと、髪の表面しか濡れず、内側まで濡れていないことが。そのため、髪の上部を持ち上げてハーフアップのようにしたりと、髪を分けながら、シャワーヘッドを頭皮に当てつつ濡らしていく。左右の耳上をつなぐ後頭部は髪の密度が高く、毛穴が詰まりやすいのでよく濡らして。
<Step3> 洗うべきは髪ではなく、頭皮
適量のシャンプーを手のひらにとって泡立ててから、指の腹を使って、頭皮をもむように洗っていく。シャンプーの汚れを落とす成分は頭皮への負担になりやすいので、頭皮を洗う時間は1分以内にし、まんべんなく洗うのがコツ。
\毛先を泡立てネット代わりに/
<Step4> 「もう十分」と感じた、さらに1分長めに流して
予洗いと同様に、頭上からシャワーをかけるだけだと洗い残しが出やすくなるため、上からだけでなく、下や横など、シャワーヘッドをいろいろな向きから当て、よく流す。1~2分が目安だけれど、いつもの感覚よりも必ず長く流すようにすると間違いない。
<Step5> トリートメントは、「ツルツル」感触までなじませる
トリートメントやコンディショナーは髪の中間から毛先に向かってつけていく。頭皮についてしまうと、毛穴の詰まりにつながってしまうので、つける場所は必ず守って。また、一定方向に指の腹で繰り返しなじませ、髪表面がツルツルになるまで塗り込むのが正解。
<Step6> 分け目をつくり、地肌から乾かしていく
シャンプー後はキューティクルが開いているので、すぐに乾かすのが鉄則。乾かすときは、頭皮&髪の根元から乾かしていく。分け目をつくりながらドライヤーの風を当てると乾かしやすい。頭皮や根元が乾いていないと、雑菌が繁殖しやすくなり、ニオイの原因に。
「頭皮の皮脂量はTゾーンの約3倍」という事実。大人の正しい「シャンプー法」とは?
【3】キューティクルを傷めない「タオルドライ」の方法
■髪が濡れた状態のタオルドライは要注意!
「タオルドライも基本的にはブラッシングと同じ原理で、髪が濡れていてもろい状態のときにゴシゴシ圧をかけてしまうことで、キューティクルを傷ませてしまいます。カラーやパーマをしている人は、タオルをゴシゴシドライしてしまうことで、髪が絡まりやすくなってしまうので、より注意が必要です」(SUN VALLEY代表 渋谷謙太郎さん)。
■根元→毛先へと徐々に水分を取っていく
「まずはタオル選びから、ですね。固いものより、ソフトで吸収力の高いタオルを使用することをおすすめします。そしてブラッシングとは逆に、タオルドライは根元から! そのあとに毛先は揉み込むように優しくしっかりと水分をとります。髪の毛は、根元から毛先に水が流れる構造になっているので。絡まりが気になる場合は、先にコームでほぐしてからタオルドライをするといいですよ」(渋谷さん)。
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【4】「トリートメント&アウトバス」のダブル使いでスペシャルケア
■トリートメントはしっかりなじませて
「シャンプー後はまず水分をしっかりと切ってください。その後、トリートメントを地肌ではなく、毛先中心になじませる。コームなどで均一に伸ばしたら、少し時間を置いて浸透させるとより効果的です」(BEAUTRIUM Aoyama St. 店長 山本修史さん)。毛先を集中ケアしたいときは、毛先が濡れている状態で毛先用の集中ケアトリートメントを塗布。「その後、人差し指と中指で挟み、つるっとした質感になるまでなめします。これは僕たちも営業中に利用するテクニック!開いてしまったキューティクルに対して効果があるので毛先のダメージが気になる方に挑戦していただきたいです」(Cocoon 銀座店 店長 SHUNさん)。
■アウトバストリートメントでダメージ修復
「シャンプー剤、アウトバストリートメントを選ぶ時は、アミノ酸を成分としたものやケラチンタンパク質を配合しているものを選びましょう。おすすめは、ノンシリコンシャンプーideal SERIES の『Maria』と『Ciika SILKY OIL』。ダメージを修復しながら、ツルツルの手触りに仕上がります」(GARDEN omotesando マネージャー 高橋俊友さん)。
【美容師が回答】外出自粛中でトリートメントに行けない時に自宅でやるべき3つのこと
【5】しっかりとタオルドライ後にドライヤーで乾かす
<Step1>頭皮用ブラシでブラッシング
<Step2>下から毛束を縮めるようにタオルドライ
<Step3>頭皮マッサージをしながら手の熱で乾かす
<Step4>ノンシリコンオイルを毛先にもみこむ
<Step5>根元を立ち上げながら乾かす
\教えてくれたのは/
【6】髪を傷めない「低温」アイロンテクニック
「アイロンの温度が高いと髪の水分が蒸発して髪がよけいにパサついてしまいます。140℃くらいの低温に設定したら、ゆっくり時間をかけて毛束を通します。この方法なら髪を傷めることなくツヤ髪に仕上がります」(SUN VALLEY副店長 みち子さん)。
<Step1> ストレートアイロンを140℃の低温に設定し、毛束をゆっくり通す
<Step2>頭頂部の毛束は根元を立ち上げるようにしてアイロンを通す
<Step3>バームを髪の内側から揉み込むようにしてなじませる
\教えてくれたのは/
「頭皮マッサージ」で頭皮の血流を促進【5選】
【1】ケアを始める前に覚えておきたい「頭皮」3つのポイント
「頭皮にも顔と同じように、栄養を運ぶ血流と、老廃物を流すリンパ管があります。頭皮が硬いと栄養が運ばれないため、老化は進みやすくなります。昨今は女性の社会進出やOA、スマートフォンを見る機会が増えたこともあり、頭皮環境は悪化しがち。血流を活性化させ、老廃物の排出を促すケアは、顔と同様に必須です。若々しい頭皮づくりは前頭部・側頭部・後頭部の3つの部位に分けて考えます。それぞれの特徴を知っておきましょう」(岩佐由美キュアトリートメントスクール学院長 岩佐 由美さん)。
(1)前頭部:やせ髪、抜け毛を最初に自覚する生え際を「鍛える」
(2)側頭部:顔のたるみに直結。血の巡りを上げて内から外から「ほぐす」
(3)後頭部:疲れ目、肩こり、背中のはり感も「ゆるめる」ことで解消
【2】頭皮ケアも顔のリフトアップも5分で「マッサージブラシ」の活用法
今、私たちに起こっている髪や肌の老化のほとんどは頭皮ケアで改善できるといっても、実は過言ではありません。頭皮ケアの基本は、顔と同じく、きちんと「汚れを落とすこと」、そして頭皮にエッセンスで「栄養を与え」、「血流を促す」こと。この3つが行えていると、髪はよみがえり、顔はリフトアップし、全体的に若返って見えます。
<Step1> 前頭部は生え際から、頭頂部に向かって
<Step2>側頭部はこめかみ、耳上、耳の後ろから頭頂部へ
<Step3> 後頭部は襟足から、頭頂部に下から上へ
<Step4> 最後は髪をとかす感覚で、生え際から襟足へ
5分で結果を出す! 即効力ある「マッサージブラシ」の活用法4ステップ
【3】効果的で疲れにくい!「ヘアブラシ」を使ったマッサージ
<Step1>ブラシの先端で全体をブラッシング
毛先をブラッシングした後、適当な圧をかけて頭皮にブラシが触れるようにしながら、上から下へ頭皮全体をブラッシングしていきます。髪が動くと頭皮も連動して動くため、無理に力をかける必要はありません。
<Step2>ブラシの横側で血行促進!
百会という頭頂部のツボに向かって、全体的に下から上へととかし上げる。全方向に毛穴を動かすことで、血行が促進されます。また、いつも毛穴が同じ方向を向いていると汚れがたまるので、下から上へと毛穴を動かすことも重要なポイントです。
<Step3>ブラシの全面でこめかみの老廃物を流す
耳の前のこめかみあたりに、ブラシ面をグリグリと押し当てる。逆側も同様に行った後、今度は耳のうしろ側にグリグリと押し当てて、コリをほぐしてリンパを流れやすくし、たまっている老廃物を流しましょう。
<Step4>ブラシの全面で頭の中央部分をツボ押し
眼精疲労に効くツボのある頭の中央部分を額側から後頭部に向かって、ギュッギュッとゆっくりブラシを押し当てていく。その後、位置を左右に少しずつずらしながら、同じように押し当て、計5列行い、頭皮をほぐしていきます。
<Step5>ブラシの全面で後頭部のリンパ流し
最後に、頭全体、特に後頭部を重点的に、ポンポンとリズミカルに軽くたたいていく。リンパの流れがよくなり、頭がすっきりと軽くなるのが実感できるはずです。
「顔のたるみ」に効く!最新ヘアブラシを使った頭皮マッサージ簡単5ステップ
【4】シャンプーやスキンケアにも。頭皮の悩みや衰えを防ぐ「頭皮マッサージ法」6ステップ
頭皮と顔はひと続き。顔形がたるみ、肌質が変わってきたなら、頭皮にも同様の変化が起きていると思ってください。 頭皮のエイジングが進むと、頭皮が硬く、凝りやすくなり、血流が滞るため健康な髪が生まれません。切れ毛や抜け毛、傷みが目立ち、薄毛となり艶が失われてしまいます。もちろん白髪も目立ち始めるでしょう。 また頭皮がたるむと毛穴がゆがむため、うねった毛が増えてきます。耳の前のもみあげ部分の毛を見てください。直毛でないなら、頭皮がたるんでいる証拠です。基本は、生え際から頭頂部へ。圧の具合はグリグリ押さず心地よい強さが正解です。マッサージの時間は、負担にならない長さで大丈夫。洗髪時や美容液をつけるときの習慣にしましょう。
<Step1>手のひらと指腹で 頭皮を圧し回す
手のひらと指の腹を頭皮に当て、軽く圧をかけて回すようにしながら頭皮を動かし、頭全体を刺激する。
<Step2>首の付け根から襟足までほぐす
指全体を耳の後ろに当て、軽く圧をかけて上下に動かす。徐々に場所をずらし、襟足から肩までをほぐしていく。
<Step3>手の付け根で前頭部を刺激する
手のひらを耳の上の生え際に当て、グルグルと回すようにしてほぐす。徐々に額の中央に向けて場所をずらす。
<Step4>頭頂部の緊張をゆるめる
両手を頭頂部に。前後左右に動かし、皮膚の緊張をゆるめる。
<Step5>5本の指で頭皮を引き上げる
親指は耳の下、残る指は生え際に当て、圧をかけて頭頂部に向け滑らせる。位置を変えて頭皮全体を刺激して。
<Step6>指先で頭皮のツボを刺激
両手の指先で頭の中央や分け目など、押すと気持ちがいい場所をプッシュする。
シャンプーやスキンケアにも。頭皮の悩みや衰えを防ぐ「頭皮マッサージ法」6ステップ
【5】お風呂でできる!凝った頭皮をゆるめ、美髪を目指す頭皮ケア
<Step1> シャンプー前に頭皮をあたためる
電子レンジ600Wで30秒〜1分あたためた蒸しタオルを頭全体に巻きます。頭皮をあたためて、毛穴を開き、汚れを落としやすい状態にします。
<Step2> 頭皮にたっぷりと栄養と潤いを与える
頭皮を温めたあとに、頭皮用のオイルや美容液をまんべんなく全体に付けます。このケアを教えてくれた金子エミさんのおすすめのオイルや美容液は、スリー(THREE)の『スキャルプ&ヘア トリートメント リムーバー』。
<Step3> マッサージで栄養を浸透させる
オイルや美容液の栄養分が浸透するように、指の腹を立てて、よく頭皮を3〜5分ほどマッサージしてください。血行も促進されて、毛穴に詰まった汚れを浮き上がらせます。その後シャンプーで汚れを落とすときも、指を立てて頭皮をマッサージするように汚れを落としてください。また、頭皮細胞も活性化して、きれいな髪が生えてきやすくなります。
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今だから集中的にできる!パーツモデルに教わる「肘・膝・足裏・頭皮」の徹底ケア4選
- TEXT :
- Precious.jp編集部