【目次】

腸をきれいにすることの重要性


丹羽里実氏
丹羽里実さん
エステプロ・ラボ カウンセラー
(にわ さとみ)管理栄養士、一般財団法人 内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラーの資格ももつ。

―腸をきれいにしておくことは、なぜそんなにも大切なのでしょう?

「口にしたものが腸から吸収され、皮膚になり、髪になり、爪になります。ですから、腸はすべての「入り口」なんですね。汚れた腸は、掃除のされていない排水溝に例えられます。この汚れは、体内で消化しきれなかった食べ物の残りカスなどが付着した状態です。この腸を通った、「汚れた材料」から細胞がつくられてゆく、となるとどんなに素晴らしい食材や栄養を摂ったところで、思ったような効果は期待できません。腸をきれいに保ち、身体に必要な栄養素を行き渡らせることができれば、病気やストレスにも強い身体になりますし、美肌キープや便秘改善、とよいことづくめなんですよ。

腸の中には、たくさんの菌が住んでいます。善玉菌、悪玉菌、そしてどっちつかずの日和見菌ですね。腸が汚れている状態は、悪玉菌が増えてしまった状態を指します。悪玉菌がもっとも増える原因となるのが、消化不良です。ファーストフードやスナック菓子、ハムなどに代表されるような、食品添加物の多いものを、朝も夜もと摂取していると、体内で消化しきれずに、腸という生温かい小部屋の中で、どんどん腐敗します。すると、活性酸素が発生し、血液も細胞も汚れていってしまうんです。ですからまずは、この腸を汚さないことが健康と美しさの鍵です」(丹羽里実さん)。

美しさの近道はサプリメントにあり!プロが教える「正しいサプリメントの選び方」

食べ物【11選】


普段口にする食材で無理なく、おいしくデトックスも可能
普段口にする食材で無理なく、おいしくデトックスも可能。

デトックスを行う過程において、日々食べる食材選びも重要になってきます。腸をきれいにする食べ物を紹介します。

【1】れんこん

ムチンやビタミンCを多く含むれんこん
ムチンやビタミンCを多く含むれんこん。

れんこんは、ムチンとビタミンCを多く含む食材です。ムチンは、粘膜を保護し、胃腸の調子を整えてくれる物質。リモートワークで疲れた胃腸にも、優しく働きかけてくれます。厚さ約1cmのれんこんに含まれるビタミンCは、レモン1個分に匹敵すると言われることも。乾燥しがちな肌にも、内側からサポートしてくれます。

お腹すっきり!「腸活」におすすめの食材とおうちごはんレシピ4選

【2】アボカド

体の解毒作用を担っている臓器といえば、肝臓。この肝臓が溜めてしまった疲労を解消し、解毒作用を高めてくれる成分がグルタチオンです。このグルタチオンは、アボカドの中に豊富に含まれているのです。アボカドといえば、美肌効果などが有名ですが、実は肝臓の働きを高めてくれる効果もあるのですね。また、アボカドには水溶性食物繊維と一緒に、腸のぜん動運動を促す不溶性食物繊維もバランスよく含まれているので、便秘の解消にも最適です。

意外と知らない!?インナービューティープランナーが教える「デトックス」のウソ・ホント

【3】キャベツ

キャベツは食物繊維が豊富に含まれており、整腸作用などに効果を発揮してくれます。また92%が水分であるため、カロリーが低く抑えられるのもうれしいポイントですね。

【4】セロリ

セロリにも食物繊維やカリウムが多く含まれるため、整腸やむくみ解消にぴったり!また、シャキシャキとした食感があることで満腹感アップにも一役買ってくれます。

ダイエットに効く!効果的なデトックスのやり方とは?

【5】みかん

ビタミンCが豊富なみかん
ビタミンCが豊富なみかん。

みかんは、抗酸化作用のあるビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは、単体で取っても体に吸収されにくいともいわれていますが、みかんに含まれるスペリジンという成分が吸収率をアップ。乾燥などの肌トラブルを抑制します。美白効果も期待できるビタミンCの他、腸を整える食物繊維、疲労回復効果を期待できるクエン酸も含まれています。

お腹すっきり!「腸活」におすすめの食材とおうちごはんレシピ4選

【6】グレープフルーツ

グレープフルーツ

グレープフルーツには、善玉菌やヤセ菌のエサとなる水溶性食物繊維が豊富に含まれています。ピンクグレープフルーツの赤は、リコピンの赤なのでポリフェノールを摂取することもできますよ。そのほかにも、美肌に欠かせない〝ビタミンC〟、交感神経を刺激して脂肪を燃焼させる働きのある香り成分〝リモネン〟、食欲を抑える働きがあると言われている苦み成分〝ナリンギン〟なども含まれています。健康、美容に効果的なフルーツなので、毎日の食事に積極的に取り入れるといいですよ。

健康寿命をのばしつつ華やか!腸活レシピ【グレープフルーツ編】

【7】リンゴ

リンゴに含まれるポリフェノールは抗酸化作用が強く、紫外線などの活性酸素が原因で起こるシミソバカスなどを防いでくれるという効果があります。ポリフェノールは内臓脂肪を減らしてくれる効果も! ポリフェノールは皮の部分に多く含まれるため、ぜひ皮付きで摂取したいところ。また、水溶性食物繊維も豊富なので、整腸作用にも効果を発揮します。

意外と知らない!?インナービューティープランナーが教える「デトックス」のウソ・ホント

【8】もずく

フコイダンとミネラル豊富なもずく
フコイダンとミネラル豊富なもずく。

フコイダンとミネラルを豊富に含むもずくです。フコイダンは抗酸化力が高く、コレステロール値を下げる効果も。ピロリ菌を抑え胃潰瘍修復に働きかけるので、ストレス軽減にも役立ちます。フコイダンは粘膜を保護し、肌の保湿力を高めてくれるので、乾燥肌でお悩みの方にもおすすめ。髪の成長に欠かせないミネラルも豊富に含んでいるので、美しく艶のある髪へと導きます。

お腹すっきり!「腸活」におすすめの食材とおうちごはんレシピ4選

【9】納豆

納豆

日本では発酵食品の代表格である納豆。納豆は腸内の善玉菌を増やし、過剰なコレステロールを低下させる働きがあります。善玉菌が増えることで、腸内環境が整い、結果デトックスにもつながるということですね。また、キウイと同じくカリウムが豊富に含まれているため、むくみの改善にもつながります。

納豆は1日1パックまで!

納豆は1日1パックまで!

ただ、納豆は食べ過ぎると、大豆イソフラボンの過剰摂取になるおそれもあります。納豆100g(一般的な納豆2パック分)あたり、大豆イソフラボンの含有量は73.5mg。そして、大豆イソフラボンの安全な1日摂取目安量の上限値は、70〜75mgです。(*)納豆のみで考えると、1日2パックまでは大丈夫とも考えられますが、ほかにも豆腐や豆乳などの大豆製品を摂る可能性を考えると、1日1パックを目安にしたほうがよいでしょう。

* 内閣府食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」

腸活で免疫力アップ!管理栄養士に聞いた「発酵食品の効果的な食べ方」

意外と知らない!?インナービューティープランナーが教える「デトックス」のウソ・ホント

【10】ビーツ

ビーツ

ビーツには食物繊維のほか、天然の難消化性オリゴ糖「ラフィノース」が含まれています。
腸内の環境を整えて善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑制する効果が期待できます。また便通を改善することで、老廃物を体外に排出しやすくします。

食べる輸血!?スーパーフード「ビーツ」の注目成分NO(一酸化窒素)の健康効果、食べ方、レシピなど

【11】ヨーグルト

ヨーグルトには、乳酸菌、タンパク質、カルシウムなどが含まれています。特に乳酸菌は、「第二の脳」と言われる腸内環境を整える働きが期待できます。

ヨーグルト

効果効能:便秘の改善

腸内には、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つの細菌が存在しています。健康な人の腸内には善玉菌が多くいますが、食生活の乱れから悪玉菌が増えてしまうと、便秘や下痢を起こしてしまうことにもなりかねません。ヨーグルトには、善玉菌を増やす乳酸菌が含まれているため、悪玉菌を退治し、腸内環境を整えることが期待されています。

ヨーグルトの効能と効果的な食べ方とは?ギフトにもおすすめの高級ヨーグルト&ヨーグルトメーカーを厳選

飲み物【3選】


日頃セレクトする飲み物でデトックス効果も変化
日頃セレクトする飲み物でデトックス効果も変化

【1】緑茶

日本人にとって最も馴染み深い飲み物、緑茶。緑茶にはポリフェノールが含まれているため、リンゴと同じく抗酸化作用で肌などの新陳代謝を促してくれます。また、緑茶に含まれるカテキンには、細菌の出す毒素に対する解毒作用があり、整腸作用も高いため便秘の解消にも効果的です。

意外と知らない!?インナービューティープランナーが教える「デトックス」のウソ・ホント

【2】ハイビスカスティー

ハイビスカスティーは、見た目にも美しい赤と酸味が特徴的なハーブティー。ハイビスカスティーにはカリウムが含まれているため利尿を促す作用があり、便秘の解消にも効果的です。また、ハイビスカスティーの酸味の元であるクエン酸には、疲労回復や新陳代謝を助ける作用があるため、便秘の解消で腸内環境が整うだけではなく、代謝アップをサポートしてくれるという一面も! 代謝の向上は、ダイエットにおいても不可欠。ダイエット中のサポートドリンクとして活躍してくれそうです。

【3】マテ茶

マテ茶は「飲むサラダ」とも言われ、南米では食事中に飲むお茶として、古くから親しまれているハーブティーです。多く含まれるミネラル成分のおかげで新陳代謝がアップするほか、食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を整える効果も期待できます。さらに注目したいのが、マテ茶に含まれるゲニポシド酸という成分。コレステロールや脂質の吸収を抑えてくれるとあって、ダイエット中の飲み物にはぴったり!お肉や脂っこい料理が多いイメージの南米で、女性たちがスタイルを維持しているのはマテ茶のおかげもあるのかも!?

ダイエットに効く!効果的なデトックスのやり方とは?

この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
2022.12.23 更新
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。