【目次】
【原因】顔が痩せない理由
■リンパの流れが滞っている
私たちの体には「リンパ管」という管が張り巡らされていて、そのなかを流れるのが「リンパ液」と呼ばれる体液で、これをまとめて「リンパ」と呼んでいます。この、リンパの働きは不要な水分や老廃物を回収し、体外への排出することですが、この流れが悪くなることでむくみが起こりやすくなります。
特に顔のむくみの原因のひとつが、スマホチェックによる長時間の前傾姿勢。首、顔の筋肉が緊張しっぱなしでカチカチになることで、リンパだけでなく血流も流れが悪くなってしまうのです。さらに顔まわりには、リンパ、血管が集中しているため流れが滞るとすぐにむくみが現れやすい、とも言われていますし、これに加齢によるたるみが加わることで顔がゆるんで大きくなったように見えてしまうのです。
むくみ、たるみに効く!村木宏衣さん直伝【輪郭引き締めマッサージ】
フェーイスラインに効くマッサージ【3選】
【1】輪郭引き締める「リンパ」マッサージ
顔が間延びしてぼんやりしてきた、二重あごが気になるなど、なんだか顔がシャキッとしない…その原因は顔のむくみとたるみ。スマホの見過ぎで前傾姿勢が続く、姿勢の悪さによって顔&首のリンパや血流の流れが悪くなるのが原因のひとつです。
マッサージの際はフェース用オイルを使いますが、その理由はすべりをよくして摩擦で肌を傷めないようにすることと、オイルの浸透が高まって美肌効果が得られるから。朝のメイク前のマッサージにもいいし、夜の就寝前のリラックスタイムにもおすすめ。二重あごが気になる人は朝晩、行うといいでしょう。
<STEP.1>人さし指を曲げ、平な面をあご下に当てる
人さし指の第一関節と第二関節の間の平らな部分をあご下にあてます。あてるのは、あごの骨から2cm内側の位置。

<STEP.2>骨に際に沿って耳下まですべらせる
あご下から骨に際に沿って耳下までゆっくりとすべらせていきます。このとき、左のケアには右手を、右のケアには左手を使い、息は止めないで、深呼吸しながら行いましょう。

<STEP.3>首筋に沿って鎖骨まですべらせる
鎖骨には老廃物を流すゴミ箱のようなリンパ節があるので、ここまでしっかりとマッサージすることでむくみ解消につながります。このSTEP.1〜3までを左右5回ずつ繰り返します。

むくみ、たるみに効く!村木宏衣さん直伝【輪郭引き締めマッサージ】
【2】フェースラインをシャープに「咬筋」ほぐし
集中して作業をしているときに、イライラしているけれどグッと我慢しているとき、私たちは無意識にグッと奥歯を噛み締めています。これによって、頬骨からフェースラインに存在している咬筋(こうきん)が硬くなり、エラ張りを引き起こたり、顔が歪んだりしてしまうのだとか。
指2本を使って小さく円を描くようにほぐすだけ。痛みを感じるなら、咬筋が硬くなっている証拠。ケアするうちにだんだん痛みがやわらいでくるし、寝違えや首コリ予防にもなるのでぜひ継続してみてくださいね。
<STEP.1>咬筋の位置を確認
頬骨弓(きょうこつきゅう)と下顎骨(かがくこつ)をつないでいるのが咬筋。咀しゃく筋のひとつで、上下の歯を咬み合せる働きを行っている筋肉。頬骨の下あたりの指を置いて、グッと食いしばったときに、ボコッと盛り上がったところが咬筋です。

<STEP.2>咬筋を2本指で優しくほぐす
小さく円を描くように、約10秒間ほぐしましょう。左右同時に行っても大丈夫。強く刺激しすぎないように、イタ気持ちいいくらいの圧で行いましょう。

10秒で完了!エラ張り、歪みに効く【村木宏衣さん考案】シャープ顔に変える咬筋ほぐし
【3】顔のむくみに効くリンパを流す「翳風」プッシュ
朝起きたらまぶたがパンパンに腫れている、フェースラインがもったりしている…そんな顔のむくみ解消には、滞っていたリンパの流れの改善が必要。顔のむくみには顔のリンパが心臓へ流れる通り道にある、耳たぶの裏側にあるツボ・翳風(えいふう)をプッシュするのがおすすめ。
翳風は耳下腺リンパ節に近く、刺激することで顔のリンパの流れが促されて顔のむくみがスッキリと解消されます。こまめにプッシュしていれば、横顔もキリリとシャープな美人顔になりますよ。
<STEP.1>「翳風」の位置を確認
「翳風」は耳たぶの裏側にあり、口を開けるとくぼむ部分。

<STEP.2>耳たぶの裏側にある「翳風」をプッシュする
「翳風」に人さし指と中指を押し当てて、10〜12回円を描くように優しく刺激をしましょう。

顔のむくみがスッキリ!【村木宏衣さん指導】リンパを流すツボ押しメソッド
二重あごに効くマッサージ【2選】
【1】二重あごを引き締める「顎二腹筋」プッシュ
老け見えしやすい二重あごの原因は、加齢によるたるみだけでなく、スマートフォンによる長時間のうつむきや、ストレスによる食いしばりなど、日常のクセが大きく関与しています。あご下がタプタプとゆるむ原因は舌骨筋群のひとつである「顎二腹筋(がくにふくきん)」がガチガチに固まることにあり。
「顎二腹筋」とは「前腹(ぜんぷく)」と「後腹(こうふく)」の2種類あり、今回ケアするのは「前腹」で、奥深くにある筋肉にしっかりと刺激を与えることでハリが復活! たるみが引き締まり、フェースラインがシャープに変わっていきます。できれば毎日ケアするのがおすすめですよ。
<STEP.1>顎二腹筋をほぐすポイントの位置を確認
「顎二腹筋」とは、フェースラインに沿ったあご下にあります。今回は「前腹」をゆるめるので、フェースラインに沿ったあご下部分の2か所(丸印の2か所)をプッシュしてほぐしていきます。右側も同様の位置をプッシュします。

あごの骨の内側のイタ気持ちいいと感じるところに、親指をグッと指し込むようにプッシュしましょう。

<STEP.2>ポイント押さえながら、「あむあむ」と口を動かす
親指でSTEP1のポイントを押さえながら、「あむあむ」と口を開け閉めします。声は出さなくてもOKです。ポイント1か所につき、6セットずつ行います。

たぷたぷ二重あごをピタッと引き締める【村木さん考案】 あご下プッシュメソッド
【2】二重あごに効く「鎖骨リンパ」マッサージ
リンパ節というリンパ液を集めて浄化するフィルターのようなものがあるのですが、特に鎖骨周辺には重要なリンパ節が存在しています。スマートフォンを見たり、パソコン作業をしたりすることで前のめりの姿勢が続くと、鎖骨周り=リンパ節周りの筋肉が硬くなり、水分や老廃物を流しにくくなるため、むくみを引き起こすことに。
特に顔のむくみ、二重あごの解消には鎖骨周りをほぐすマッサージが効果的。もちろん肩コリ、首コリ解消にも効くので、覚えておきたいメソッドです。
<STEP.1>鎖骨のくぼみをさすり、筋肉を緩める
頭を横にかしげると鎖骨のくぼみが出やすく、さするポイントを捉えやすいですよ。力を入れる必要はなく、筋肉を緩めるようにさすってください。

<STEP.2>鎖骨の内側に圧をかけたまま、腕を上げ下げする
まず、プッシュするポイントを確認。鎖骨の内側の3か所をプッシュしていきます。

鎖骨の内側の1か所に圧をかけたまま、息を吐きながら腕を上に上げて下げる動作を。これをワンセットとして10回くり返してください。肘を曲げずに、指先をできるだけ遠くに伸ばすように行うのがコツ。これを計3か所、行いましょう。そして、反対側も同様に。

むくみ、二重アゴに効く【村木宏衣さん伝授】鎖骨リンパマッサージ
引き締め効果のあるマッサージ【2選】
【1】頬をリフトアップ「表情筋」ほぐし
食いしばりや口をあまり動かさない「口元の運動不足」が原因で、これらの表情筋は硬く縮んでしまい、頬の肉を引き上げる力が弱まるのです。さらに血流やリンパの流れが悪くなり、皮膚のハリが低下、むくみや脂肪が蓄積…。頬のたるみ、ほうれい線の出現につながります。
「ほうれい線が深くなってきたから、すぐにリフトアップしたい」と、グイッと持ち上げるようにマッサージをしたくなるのはわかりますが、肌をこするような刺激の強いマッサージは、ダメージを与える可能性があるので厳禁。肌をこすることなく、深く圧をかけるのがポイント。
硬直した頬骨周りの筋肉を気持ちよくほぐすことできますし、頬がふっくらと引き上がる効果が。ほうれい線が浅く変化するし、顔のコリも取れて、笑顔が美しく表情が豊かに! 見た目印象がパッと明るくなるので、会食前やプレゼン前にもおすすめですよ。
<STEP.1>小指の付け根の小指球(しょうしきゅう)で頬骨を押し上げる
テーブルなどに肘をつき、手の小指の付け根にある膨らみ=「小指球(しょうしきゅう)」を頬骨の下に当てます。手に頭の重さをのせるようにし、目線は下を向いたまま、ゆっくり深呼吸をしましょう。これを15秒間×2回行ってください。

<STEP.2>目線を正面に向け、もう一度、頬骨を押し上げる
STEP.1の状態から顔を上げて目線を正面にします。そして、小指球で頬骨の内側を押し上げるように圧をかけましょう。顔が斜めになっていると歪みを引き起こすこともあるので気をつけて。鏡を見ながらまっすぐ正面をキープしてください。このときも深呼吸は続けて、15秒間×2回繰り返しましょう。

STEP.1、STEP.2ともに、圧をかけるのは、色で示した「頬骨」の部分。左右均等に圧をかけるように意識しましょう。

<STEP.3>3本の指で鼻を付け根から掘り起こすように圧をかける
まず、左手の人さし指と中指の腹で左頬を押さえます。右手の人さし指と中指、薬指を鼻の側面に当てて、鼻の付け根から掘り起こすように圧をかけましょう。これを5秒×3回行ってください。反対側も同様に行います。

色で示した、鼻の付け根の脇に圧をかけるように行いましょう。ほうれい線に大きく関わる、上唇挙筋にもアプローチできます。

たるみ頬をリフトアップ!【村木さん考案】彫り深いメリハリ顔をつくるメソッド
【2】たるみ、むくみに効く「胸鎖乳突筋」ほぐし
「むくみで顔がぼんやりしている」「輪郭が緩んできたかも…」と、ふと鏡を見るといつもより顔がすっきりしていない…その原因は首コリにあるのかもしれません。パソコンやスマホに集中すると、あごが前に突き出る前傾姿勢で長時間過ごしてしまいがちです。すると首に負担がかかり、ガチガチに固まってしまう…。これがいわゆる「スマホ首」です。これによって血流やリンパの流れが悪くなり、顔がむくむ、たるみが起こる、口角が下がるなど、見た目のエイジングも進んでしまいます。
首コリ解消に最も効果的なのは、首の横にある胸鎖乳突筋をこまめに緩めること。プッシュしてゆるめるべき胸鎖乳突筋の場所を覚えれば、いつでもどこでも簡単にできるので、いますぐやってみてくださいね。
<STEP.1>胸鎖乳突筋の位置を確認
後頭部と鎖骨をつなぎ、首の前で頭の重さを支える「胸鎖乳突筋」とは首を回すときに使う筋肉。丸印の4か所をプッシュして緊張をゆるめましょう。

<STEP.2>両手で首を挟むようにして、胸鎖乳突筋に親指を置く
椅子に座り、背筋をのばしてまっすぐ正面を見ます。親指を胸鎖乳突筋に置き、親指以外の4本の指を首のうしろ(ぼんのくぼあたり)に添えるようして、両手で首を挟むようにします。

<STEP.3>頭の重みを利用して圧をかける
椅子の背にもたれかかり、頭をうしろに倒して、頭の重みを利用して親指で圧をかけましょう。この方法なら、力を使うことなく、適度な圧で胸鎖乳突筋をほぐすことができます。

むくみ顔も、首コリもスッキリ!【村木さん指導】オフィスでできる首筋ほぐしメソッド
- TEXT :
- Precious.jp編集部