真っ赤で、大きなトゲのようなものがあるドラゴンフルーツ、見たことはあっても食べたことはない、という方がまだ多いのではないでしょうか? ”ピタヤ”とも呼ばれるドラゴンフルーツは、その見た目とは正反対なさわやかな甘さ、そして豊富な栄養素を持つフルーツとして人気が高まっています。

ここではその基礎知識や成分、健康効果などをご紹介していきます。

【目次】

【1】ドラゴンフルーツって何?どんなもの?

英名は「pitaya」であることから「ピタヤ」と呼ぶこともあるが、「ドラゴンフルーツ」と呼ばれることが多い

「ピタヤ」とも呼ばれるドラゴンフルーツ

ドラゴンフルーツは、サボテン科ヒモサボテン属の果実です。英名は「pitaya」であることから「ピタヤ」と呼ぶこともありますが、今では「ドラゴンフルーツ」と呼ばれることが多いようです。とはいえ、日本ではまだあまり一般的とは言えません。東南アジアを旅行したことのある人は、現地の市場などでよく見かけたことと思います。植物のかたちや花は、月下美人によく似ていて、同じように夜に花を咲かせます。

ドラゴンフルーツの栽培では、サボテンのような植物を、支柱などにからませて、大きく育てていきます。そこに、美しい大きな花が咲き、そのあとにドラゴンフルーツ(果実)が実ります。

東南アジアで広く栽培されるドラゴンフルーツ、日本では沖縄でも育てられている

原産地はメキシコなどの中南米と考えられていますが、今では東南アジアで広く栽培されている

原産地はメキシコなどの中南米と考えられていますが、今では東南アジアで広く栽培されています。チャンスがあれば、ぜひ産地で、完熟したドラゴンフルーツを味わってみたいですね。中国語では「火龍果」と書き、中国語から英語に訳した際に「ドラゴンフルーツ」と訳され、その名前が定着したとも言われています。

日本産のドラゴンフルーツは、その7割〜8割が沖縄県で栽培されています。2位は鹿児島県、その他、千葉県や静岡県でもわずかに栽培されています。

見た目に特徴があるドラゴンフルーツ、大きさは10~20cm、果皮・果肉の色は様々

ドラゴンフルーツはなんといってもその外観に特徴があります。果皮の外側は、先のとがったうろこのような突起物(実際は果皮の一部でやわらかいのですが)で覆われていて、その見た目から「ドラゴンフルーツ」と呼ばれています。

大きさは、10㎝くらいから20㎝を超えるものもあります。果皮は赤いもの、黄色いものなどがあります。果肉も種類によって、白色、赤色、透明色などがあります。さらに果肉の中には、ゴマのような黒い小さなタネがあります。一度見たら、忘れられない果実です。

ドラゴンフルーツの味はあっさり、キウイフルーツに似た食感

食べるときはこのゴマのようなタネごと、果肉を食べます。味は特徴的なその外観に比べて、意外にあっさりして、キウイフルーツに似た食感があります。甘さは種類によって大きく異なりますが、酸味はあまりないのが共通的です。


【2】ドラゴンフルーツの種類

果皮の色や果肉の色などによって、20種類以上の品種があるドラゴンフルーツ

果皮の色や果肉の色などによって、20種類以上の品種があるとされています。現在も新たな品種が生まれています。代表的なものは以下の通りです。

■ドラゴンフルーツの種類 その1「ホワイトドラゴン」

果皮は赤色で、果肉は白色。最もよく見られる種類です。

■ドラゴンフルーツの種類 その2「レッドドラゴン」

果皮は赤色で、果肉も赤色。

■ドラゴンフルーツの種類 その3「ゴールデンドラゴン」

果皮は黄色で、果肉は白色。

■ドラゴンフルーツの種類 その4「イエロードラゴン(イエローピタヤ)」

黄色の果皮は、すこしゴツゴツして、するどいトゲがありますが、熟すとトゲは払い落とせるようになります。果肉は透明色。

■ドラゴンフルーツの種類 その5「ピンクドラゴン」

果皮は赤色で、果肉はピンク色。沖縄で栽培されている「ちゅらみやらび」はこのピンクドラゴンの一種です。


【3】ドラゴンフルーツ(レッドドラゴン)に含まれる成分

果肉の赤いレッドドラゴン(レッドピタヤ)には、ベタシアニンなど他の作物にはなかなか見られない成分が含まれている

見た目と、その風味のギャップが楽しめるとも言えるドラゴンフルーツ。ドラゴンフルーツにはカリウム、マグネシウムなどのミネラルや、パントテン酸、葉酸などのビタミンB類、食物繊維などが含まれるほか、特に果肉の赤いレッドドラゴン(レッドピタヤ)には、ベタシアニンなど他の作物にはなかなか見られない成分が含まれています。ドラゴンフルーツに含まれる成分のうち、特徴的なものの作用は以下のとおりです。

■ドラゴンフルーツ(レッドドラゴン)に含まれる成分 その1「カリウム」

体内の余分な塩分(ナトリウム)を排出する働きがあります。高血圧の予防・改善が期待されます。

■ドラゴンフルーツ(レッドドラゴン)に含まれる成分 その2「マグネシウム」

カルシウムとともに骨や歯をつくったり、タンパク質の合成に必要だったり、体の中のさまざまな反応にかかわったりしています。

■ドラゴンフルーツ(レッドドラゴン)に含まれる成分 その3「パントテン酸」

パントテン酸は血液の中のLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やす作用があります。動脈硬化の予防につながります。

■ドラゴンフルーツ(レッドドラゴン)に含まれる成分 その4「葉酸」

妊娠中に欠かせない栄養素として知られている葉酸。胎児の健やかな成長のために欠かせません。

■ドラゴンフルーツ(レッドドラゴン)に含まれる成分 その5「ベタシアニン」

レッドドラゴンの赤い果肉に含まれるベタシアニンは、高い抗酸化・抗炎症作用を持っています。


【4】ドラゴンフルーツの健康効果

ドラゴンフルーツには様々な健康効果が期待できる

■ドラゴンフルーツの健康効果 その1「血圧上昇の抑制、むくみの軽減」

ドラゴンフルーツに豊富に含まれるカリウムには、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあります。その作用はむくみの軽減につながりますし、塩分を排出して血圧の上昇を防ぐことから、高血圧の予防にもなります。

■ドラゴンフルーツの健康効果 その2「動脈硬化の予防、危険因子の改善」

パントテン酸などのビタミンB群には、血液中のLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールを減少させる働きがあり、高血圧や高脂血症といった動脈硬化の危険因子を改善し、動脈硬化を予防する効果が期待できます。ドラゴンフルーツにはカリウムも豊富に含まれるため、相乗効果も期待できます。

■ドラゴンフルーツの健康効果 その3「抗酸化・抗炎症作用、がんの予防」

ドラゴンフルーツの中でも、レッドドラゴンの赤い果肉をつくり出している色素ベタシアニンは、ポリフェノールの一種です。強い抗酸化・抗炎症作用を持ち、体の中の活性酸素を取り除いて老化を防ぐとともに、細胞ががん化することも防ぎます。


【5】ドラゴンフルーツの食べ方・選び方

ドラゴンフルーツの実を縦半分に切り、さらに半分にすると、スプーンで簡単にすくって食べることができる

ドラゴンフルーツの食べ方

まだまだ珍しいドラゴンフルーツ。実は見た目よりも皮はやわらかいので、食べ方も簡単です。実を縦半分に切り、さらに半分にすると、スプーンで簡単にすくって食べることができます。皮を向いて、実を食べやすい大きさにカットするのもよいでしょう。

ドラゴンフルーツの選び方

ドラゴンフルーツの旬は、日本産のホワイトドラゴン、レッドドラゴンは夏から秋。輸入品もあるので、ほぼ一年中、手に入れることができます。

メロンのように収穫後に追熟することはないので、果皮に張りがある新鮮なものを選んでください。


【6】ドラゴンフルーツのレシピ

冷蔵庫で冷やして食べる他にも、いろいろな楽しみ方があるドラゴンフルーツ

食べる1時間ほど前に冷蔵庫で冷やして食べるのが、一番、手軽な楽しみ方。その他にも、いろいろな楽しみ方があります。

■ドラゴンフルーツのレシピ その1「ピタヤボウル」

ドラゴンフルーツをスムージーにして、その上にグラノーラやバナナ、いちごなどを乗せてください。ブラジル生まれのアサイーボウルがハワイで広がり、日本でも人気になりました。次は、ピタヤボウルです!

■ドラゴンフルーツのレシピ その2「ドラゴンフルーツスムージー」 

もちろんスムージーだけでもOK。いろいろな色のスムージーが楽しめるのも、ドラゴンフルーツの特徴です。

■ドラゴンフルーツのレシピ その3「ドラゴンフルーツサラダ」

サラダにドラゴンフルーツを加えると、さわやかな甘みをプラスできます。そして何よりも、見た目にインパクトが出て、食欲もアップすること間違いなし!


【7】ドラゴンフルーツの甘さの秘密はブドウ糖

疲れた時の栄養補給にもドラゴンフルーツは最適

見た目とは違って、あっさりした甘さのドラゴンフルーツ。完熟した実がなかなか手に入りにくいせいもありますが、実はドラゴンフルーツの糖分は「ブドウ糖」。通常、フルーツの甘さは「ショ糖」と「果糖」が生み出しているのですが、「ブドウ糖」は甘みが少ないため、ドラゴンフルーツもあっさりした甘みになっています。

ですが、ブドウ糖は体内に吸収されやすいという特徴があります。疲れた時の栄養補給にもドラゴンフルーツは最適と言えます。


【8】ドラゴンフルーツを食べる時の注意点

ドラゴンフルーツを食べるときの注意点とは?

特に目立った注意点はありません。食べ過ぎには注意してください。

監修者

東京農業大学 夏秋 啓子(なつあき けいこ)教授
東京農業大学 副学長
東京農業大学 上原万里子(うえはら まりこ)教授
東京農業大学 大学院農学研究科 食品栄養学専攻 指導教授/東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科 教授/東京農業大学 応用生物科学部 部長(学部長含む)
東京農業大学 中西 康博(なかにし やすひろ)教授
東京農業大学 国際食料情報学部 国際農業開発学科 教授
東京農業大学 細田 浩司(ほそだ ひろし)

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この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
2018.7.1 更新
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