【目次】
肌荒れを起こす【3つの原因】
【1】体の冷え
肩コリや肌荒れ、便秘など、日常生活で感じるちょっとした身体の不調。実はこれらの症状は、「体の冷えをとれば9割は治る」と言われているのをご存知でしょうか?
「体の表面が温かくても、外出直後や食事をとり始めてすぐに汗をかきやすい人は『隠れ冷え性』の疑いがあります。とくに、大量に汗をかく人は注意が必要です。 隠れ冷え性の人は内臓が冷えてしまっているため、身体の表面に熱が出てしまうという特徴があります。手足がほてっている、お腹を触ると冷たい、下半身がむくみやすいといった症状が出ている人は隠れ冷え性かもしれません」(イシハラクリニック副院長 石原新菜さん)
実は、石原さん自身も、かつては身体の冷えに悩んでいたひとり。激務が続く研修医時代に、肩コリや便秘、生理痛、肌荒れなどに頭を抱えていたところ、同じく医師であるお父さまに「身体を温めれば、不調は治り痩せる」とアドバイスをもらったのだそう。
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【2】免疫力・肌バリアの低下
免疫力が低下すると、血流が悪くなり、皮膚に十分な栄養や酸素が行き渡らなくなります。そうすると新陳代謝が乱れ、肌荒れが引き起こされます。免疫細胞はタンパク質でできているため、タンパク質不足にならないことがとても重要。タンパク質が含まれている食材は、肉、魚、卵、大豆、乳製品などです。これらの食材は積極的に摂るように心がけましょう。
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肌には様々な微生物が常在し、肌を健やかに保つために重要な役割をする「美肌菌」。大気汚染や、スモッグ、紫外線、ストレス、生活リズム、疲労、睡眠不足等により、繊細な美肌菌のバランスは崩れる恐れも。
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【3】紫外線によるダメージ
肌トラブルの大きな根源となるのが、紫外線。美に携わる人間であれば、一年中、欠かさずにUVカット効果のある下地を使用されている方も多いはず。テレワークが増える中、PCやスマートフォンの使用もすごく増えていますよね。このようなブルーライトなどの明るい光を浴び続けることによって、減ってしまうのがメラトニンというホルモンの分泌。メラトニンの減少により、肌が本来持つ“日焼けから肌を守る力(セルフシールド機能)”がオフになってしまうことに。
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肌荒れ改善に効果的な「食べ物」【4選】
【1】美肌に導く「みかん」
みかんは、抗酸化作用のあるビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは、単体で取っても体に吸収されにくいとも言われていますが、みかんに含まれるスペリジンという成分が吸収率をアップ。乾燥などの肌トラブルを抑制します。美白効果も期待できるビタミンCの他、腸を整える食物繊維、疲労回復効果を期待できるクエン酸も含まれています。
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【2】ハリや美白に繋がる「大根」
大根は、消化酵素ジアスターゼがたっぷり。新陳代謝をよくして、美肌効果を期待できます。また、大根はビタミンCも豊富!コラーゲン生成をサポートして、肌のハリを保ちます。メラニン色素を抑制して、美白効果に繋げるなど肌に嬉しいことだらけ。
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【3】アンチエイジング効果のある「玉ねぎ」
たまねぎは新陳代謝を促す硫酸アリルがたっぷり。この成分はデトックス効果が高く、毒素を体外に排出してくれるので、たまねぎは毎日の食卓に取り入れたい一品です。肌荒れやニキビの原因となる毒素も、外に出してくれるので美肌効果を期待できます!
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【4】肌トラブルを未然に防ぐ「ヨーグルト」
腸内環境と肌は密接に関係していると考えられており、腸内環境が悪くなると、肌荒れやニキビとして皮膚に表れてしまうこともあるのだとか。ヨーグルトを食べることで腸内環境が整い、また、便通がよくなることでも、肌トラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
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肌荒れを防ぐ「対策方法」【5選】
【1】まずはきちんと汚れを落とす
スキンケアのファーストステップは化粧水でも乳液でもなく、「洗顔」です。西洋人と比較して角質層の厚みが2/3ほどしかなく、皮脂量が20%も多い日本人の肌。
「泡洗顔」の基本は丁寧な泡立てにあり。なぜならば、泡が細かく密度が高いほど汚れを吸着する力が高まるから。皮脂の多いTゾーンから泡をのせ、手が直接肌に触れないように泡を顔全体に広げ、汚れを吸着させます。すすぎは、32〜35℃のぬるま湯で生え際まで丁寧に。ホルモンバランスの変化の影響により乾燥しやすくなる40代以降の肌は、泡洗顔での落としすぎには注意して。潤い補給も行える上質なアイテム選びが重要です。どの洗顔メソッドも、アイメイクやリップは、ポイントメイクアップリムーバーであらかじめ落としておくことをお忘れなく。
1.角が立つくらいに泡立てる
チューブ、固形石鹸共に泡立てネットを使い、少量のお湯を加えながら角が立つくらいに泡立てを。量の目安は片手にこんもりのるくらい。
2.Tゾーンから泡をのせる
皮脂分泌量の多いTゾーンから泡をのせる。泡が汚れを吸着するので、のせた泡を転がすようにさっと泡を広げ、ぬるま湯でしっかりすすぐ。
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【2】潤い力を高める角質ケア
潤いが失われがちな大人の肌には、与えた潤いをしっかりとキープできるよう、肌の基礎力を育てるアプローチも重要になってきます。というのも、潤い力が弱いと、いくら保湿をしても、水分が蒸発してしまい、すぐに乾燥してしまう、負の乾燥スパイラルに。
それではどうしたらよいかというと、潤い力=肌のバリア力を育てるためのケアが大切になってきます。それが、肌の一番表面にある角層を整える『角質ケア』です。ピーリンクなどの角質ケアは肌に刺激を与え、潤いを奪い、乾燥を招くといった誤った認識をされている方も多いのですが、美容医療の分野では、ピーリングを行うと肌の水分量がアップするという確かなデータもあり、その効果はすでに実証されています。
もちろん、やりすぎはよくありませんが、期間や回数などを守って行えば、モチっとしたツヤツヤの肌が手に入ります。年齢を重ねるごとに、潤い物質であるセラミドや天然保湿因子のNMFは減少していくので、肌の乾燥も強くなっていきます。そんな大人の肌には、冬だけでなく、肌の水分量を上げるためにも、定期的な角質ケアが有効です。
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【3】質のよい睡眠をとる
お肌のゴールデンタイムとは、22時から2時の4時間を指し、美肌のためにはこの時間に眠ることが大切、と若いときから聞かされてきました。その理由は、この時間帯に最も成長ホルモンが分泌されると考えられていたため。成長ホルモンとは細胞の新陳代謝を促し、肌の生まれ変わりや修復をするはたらきがあります。しかし、この成長ホルモンは、何時に寝ても、眠りについてから3時間の間に分泌が最も多くなるとわかってきました。そのため、寝ついてからの3時間をいかに途切らせることなく、深く眠れるかが美肌の鍵に。
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【4】十分な栄養を摂る
美肌のためなら、ヒアルロン酸やコラーゲンを内側から補給してプルプル肌に、と考えがちですが、まずとるべきは鉄分や亜鉛などのミネラル類。
「美肌のためには野菜をたっぷりとって、といわれますが、現在の温室栽培だったり口当たりをよくするため品種改良された野菜はビタミンなどの含有量が激減しています。たとえばほうれん草のビタミンCや鉄分の含有量は、1950年のほぼ5分の1。栄養補給は正しい食生活が基本ですが、食事でとりきれないぶんはサプリで補うのが合理的です。
どちらも慢性的に不足している女性がほとんど。肌のターンオーバーに必要な亜鉛は点滴などで補うこともできないので、サプリが有効ですね。ビタミンは免疫機能に大切なCやBを。Cはストレスで大量に消費されますし、ビタミンB群が不足すると睡眠の質が低下します。多忙な女性は、まずこのふたつのビタミンを補ってほしいですね」(松倉クリニック代官山 院長 貴子さん)
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【5】保湿ケアを行う
肌トラブルを防ぐためにどのような保湿ケアを行うことが必要なのでしょうか。美容皮膚科医の貴子さんは、次のポイントに気をつけて保湿ケアをおこなうことを勧めています。
・しっかり汗を拭いてから、肌に化粧水を浸透させる
・化粧水のあとは、必ず乳液などの油分でフタをする
・日焼け止めで紫外線ダメージを回避するケアも忘れずに
・週に1~2回のディープクレンジングで、余分な皮脂を洗い流す
・化粧崩れが気になる方は、化粧前の保湿ケアを丁寧に
より高い保湿効果を求めるプレシャス世代には、スチーマーを使用した保湿ケアもおすすめです。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部