【目次】
血糖値を上げない食事の「5つのコツ」
【1】食べる「順番」に気を付ける
食べる順番も大切です。食物繊維を含んでいる野菜などを先に食べ、そのあとタンパク質の肉や魚など、さらにそのあと炭水化物のご飯などを摂るようにしましょう。その順番にすることで、炭水化物がゆっくりと消化・吸収され、血糖値が急激に上がるのを防ぎます。また、よく噛んでゆっくり食べることで、食べ過ぎの防止、消化の促進、活性酸素の活性を減らせるなどの効果があります。
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【2】上手に「組み合わせた」食事をする
最近は、低糖質ダイエットが流行していますが、糖質の量が同じでも、食品や調理方法、組み合わせの違いによって、食後の血糖値を「上げやすい食品」と「上げにくい食品」があります。これを示す指標がGI(グリセミックインデックス)です。数値が高い食品ほど、食後の血糖を上げやすいことになります。食事のGIに最も影響するのは主食のため、低GI食を実践するには主食とおかずの組み合わせや、主食の工夫をすることが効果的です。
例えば、白米や食パンなど高GIの主食を食べる際は、食物繊維、酢、乳製品など食後の血糖上昇を抑える食品を組み合わせます。あるいは、玄米、ライ麦パンなど低GIの主食を選ぶことも重要です。
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【3】「朝食」は必ず食べる
浅野さんによれば、昼食後に強い眠気に襲われたり、ぐったりとした疲労感があったりするのは、ランチの摂り方以前に、そもそも朝食を抜いてしまうことも関係しているとのこと。朝食抜きでランチを食べると、前述の血糖値スパイクが起きやすいようです。「朝食を抜くと、次の食事での血糖値上昇の幅が大きくなることがわかっています。朝からガッツリと食べる必要はありませんが、卵や牛乳、豆腐などタンパク質や脂質、または野菜などの食物繊維を摂ることがおすすめ。これはセカンドミール効果といい、次の食事(セカンドミール)であるランチでの血糖値上昇を抑える働きがあるためです。朝食を食べることで、代謝も上がりやすく、またランチのタイミングで食べ過ぎてしまうことも防ぐことができます。朝食をしっかりと食べるというより、朝は水分の摂取と、軽めの栄養補給と考えておくとよいでしょう」(浅野さん)。
【4】「糖質」中心の食事にしない
最近は「ダイエットといえば糖質制限」のようなイメージが浸透していますが、やはり糖質の摂りすぎはよくないようです。「糖質をたっぷり摂ってしまうと、血糖値の急激な上昇を招き、その後、急激に降下しやすくなります。血糖値が一気に下がると、腹もちが悪くなり、空腹感を感じやすくなってしまうのです」(岸村さん)。
ご飯やパンなどの糖質がどうしてもやめられないという人は、食前に野菜や豆乳、ヨーグルトなどを摂るようにすると、量を控えることができるそうです。
【5】「ゆっくり」食べることを意識する
忙しくて時間がないから、お腹が空いているからといって、急いで食べるのもよくありません。「食事を始めると脳の食欲中枢が働き、満腹になったというサインが出ますが、この食欲中枢が働くのは、食事を始めて20分ぐらい経ってからです。だから、早食いをすると、お腹がいっぱいになっていることに気づかずに、どんどん食べてしまうのです。ゆっくり食べるほど食べ過ぎを防いだり、食後血糖値の上昇抑制にもなります。早食いの人は、温かい飲み物を飲むなどしてひと呼吸置いてみると良いでしょう」(岸村さん)。温かい飲み物は、お茶でも味噌汁でもいいし、コンソメスープなどでもいいのだとか。昔から言われていることですが、実はよく噛んでゆっくり食べることがとても大事なのだそうです。
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血糖値を上げない食べ物【8選】
【1】肉・魚
まったく肉や魚を食べない食生活も痩せられない原因のひとつです。「たんぱく質が不足すると、糖質中心の食事と同様に、血糖値の急激な上昇を招きます。また、筋肉が落ちやすく、その結果、よりやせにくく、リバウンドしやすい体になってしまいます」(岸村さん)。
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【2】野菜
葉物野菜
「ほうれん草やキャベツなどの葉物野菜も血糖値の上昇を抑えます。特に、栄養価も高いほうれん草は健康にもいいのでおすすめ。簡単につくれるおひたしにしたり、お味噌汁に入れたりしてみては」と、ながいさん。反対に、糖質の多い和菓子やケーキ、スナック菓子などは夜食としてはNG! 夜食として食べるより、夕食後にデザートとして食べた方が血糖値は上昇しにくくベターです。
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食物繊維の多い野菜
痩せたいからと言って、野菜も摂らないのもNGです。「食物繊維には余分な脂質やナトリウム等を体外に排出する働きもあります。食物繊維が不足すると腸内環境が悪化し、便秘を招いたり、脂肪や老廃物を溜め込みやすい体をつくります」(岸村さん)。岸村さんによると、特に朝、食物繊維が豊富なものを食べると、次の食事の血糖値の上昇も防げるという研究報告があるとか。女性は1日に18グラム以上の食物繊維が必要とされているそうなので、ごぼう、枝豆、オクラ、かぼちゃなど食物繊維豊富な野菜や大麦などの雑穀、海藻をたっぷり摂るように心がけましょう。
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【3】フルーツ
ダイエットをしていると、食事や飲んだ後のデザートを我慢しているという方は少なくないのではないでしょうか。しかし、食事の後の血糖値上昇を抑制するためには、実は食後のデザートがいい働きをしてくれることもあります。ただし、砂糖(ショ糖)たっぷりのケーキや焼き菓子などでは逆効果。おすすめはフルーツです。
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【4】豆腐・納豆
「脂質中毒の人は、意識して白米でなく玄米のご飯を選びましょう。焼肉ならキムチやナムルを最初に食べたり、唐揚げやとんかつならサラダを追加したり、単体で食べないようにすることで食べすぎを防ぐことにもつながります。大豆タンパク質には、満腹感を感じさせてくれる働きや血中脂質の改善、血糖値の上昇を抑える働きも期待できるので、豆腐や納豆を一緒に摂るのもおすすめです」(岸村さん)。実は、肉は食べすぎやすい食べ物のひとつ。食べるときは、玄米、豆腐、納豆をセットにして摂るようにしましょう!
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アレンジ:納豆ケチャップ
納豆には通常、付属のタレや醤油などをかけますが、こちらのアレンジでかけるのは、なんとトマトケチャップ! これがおいしいと評判なんです。実際に食べた人からは「ちょっぴりチリビーンズっぽいかも」「ケチャップかけると、納豆のさらなる旨味を引き出す感じがする」との声が。きめ細やかな粘り気になり、ふわとろの食感になるそうで、風味もいつもと少し変わるそうです。なかには「納豆臭さが消える」という人もいました。さらに栄養価がアップするという情報も。ケチャップに含まれてるリコピンには抗酸化作用があるほか、納豆ケチャップにすることで血糖値の上昇を穏やかにしたり、糖の吸収を抑えたりする働きが期待できるのだとか。健康のためにも、試してみたい食べ方です。
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【5】まいたけ・ナッツ類
「血糖値を緩やかに上げる、水溶性食物繊維βグルカンが豊富な『まいたけ』などをよく摂ると良いですね。まいたけはビタミンDが免疫力も高めるので、風邪などが流行する今の季節にもおすすめです。私自身、ナッツなどを積極的に間食に取り入れています。ナッツは抗酸化力が高く、美肌のためのビタミンB群やビタミンE、代謝を高める不飽和脂肪酸、ミネラルが豊富なので、おすすめです」(日比野さん)。
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【6】キヌア
GI値、グリセミック・インデックスも最近、注目を集めている言葉です。簡単に言うと、何かを食べた後、血糖値が上昇する度合いを示したもの。具体的には摂取後2時間までに血液中に入る糖の量を表したものです。「血糖値スパイク」という言葉も登場していますが、食後、血糖値が急上昇すると血管にダメージを与え、肥満や糖尿病、さらには脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高まります。キヌアはGI値が低く、こうしたリスクを下げると期待されています。
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【7】オートミール
「オーツ麦(えんばく)はそのままの形では食用にされることがないので、『日本食品標準成分表』ではオーツ麦を加工した『オートミール』として掲載されています。オートミールは食物繊維の豊富さが特徴で、玄米と比較しても約3倍含まれています。そのことが、『オートミールが“低GI食品”』といわれる理由です。GI値が低いということは、食後血糖値の上昇がゆっくりということで、インスリンの分泌を抑えられます。インスリンは血糖値を下げる唯一のホルモンで体脂肪を溜め込んだり、脂肪の分解を抑えたりする働きがあるといわれています。その他にも、オートミールには玄米に比べて、たんぱく質が約2倍、カルシウムが約5倍含まれているという大きな特徴があります」(久保田さん)。
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【8】大麦粉
“大麦”は日本に1,800年前の弥生時代に伝わったとされ、今日まで食べ続けられています。古くから大麦は炒って粉にした「はったい粉」などとして使われてきました。昨今、精製された穀物は生活習慣病などの観点から控えたほうがよいとされていますが、その点、大麦は精製後も食物繊維などが豊富です。大麦だと料理のレパートリーは広がりませんが、それを粉にすれば料理への汎用性が高くなります。内臓脂肪を減らし、ダイエット効果だけでなく血糖値の上昇も抑えて、腸内環境も整える“スーパーフード”として、いま世界中で注目を集めている大麦。その粉にした「大麦粉」は、現代人に美容と健康をもたらす新たな食材として、粉物料理のニューウェーブと大いに期待されているのです!
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- TEXT :
- Precious.jp編集部