【目次】
頭皮トラブルとその解決方法
【1】ケアを怠ることで起きる、頭皮トラブルとは?
頭皮ケアを怠ると、どんなトラブルを引き起こすのでしょう?頭皮にまつわるお悩みを見ていきます。
(a)健康な髪が育たなくなる
「頭皮は美しい髪を育む土台となります。」
そう語るのは、青山の人気ヘアサロン「AMATA」オーナーで毛髪診断士としても活躍中の美香さん。頭皮を清潔に保つことと、血流を促進させることが美髪への近道と話します。
「みなさんもご存知のとおり、頭皮は美しい髪を育む土台となります。頭皮環境が整っていないことには、美髪を手に入れることはできません。頭皮環境を整えるうえで、大切なことが、頭皮を清潔に保つことと、頭皮の血流をよくすることの2点。
頭皮の汚れは皮脂だけでなく、最近は花粉や黄砂、排気ガスやPM2.5などの汚染物質など、髪や頭皮に付着しやすく取れにくいものが多くなっています。
また、ストレスや偏った食生活、睡眠不足などにより、頭皮の血流が滞ってしまうと、髪の生成に必要な栄養や酸素が行き届かなくなり、抜け毛や薄毛の原因に」(美香さん)
(b)頭のニオイ
顔の皮膚と頭皮は基本的に構造は同じです。しかしながら、もっとも違う部分があります。それは皮脂腺や汗腺の多さです。その上、頭皮は髪の毛で覆われているので、ムレたりべたつきやすいという特徴があります。
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ミルボンの菊地 哲宏さんによると、健康な髪を育むためには、毎日のシャンプーで頭皮の皮脂汚れを取り除くことが大切。落としきれなかった頭皮の汚れは、時間とともに過酸化脂質に変化。頭皮のニオイの原因にもなるそうです。
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(c)フケ・かゆみ
紫外線や汗、皮脂の酸化によって頭皮の皮膚常在菌のバランスが崩れ、pHバランスが乱れると、ニオイだけでなく、皮脂の過剰分泌や乾燥によるフケ・かゆみに繋がります。
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また頭皮が濡れた状態だと雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮のかゆみやフケの原因に。シャンプーなどで髪を洗ったあとは、しっかりタオルドライし、ドライヤーで乾かすようにしましょう。
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(d)抜け毛
過剰に皮脂が出て酸化すると毛穴が詰まり、毛根にダメージが起きて毛が細く弱くなり、抜け毛の原因にもなります。
(e)顔のたるみ
実は顔のたるみやクマも、頭皮に原因があるのです!
顔の皮膚と頭皮は一枚でつながっています。頭皮が血行不良でカチカチになっていたり、代謝不足でたるんでいると、顔の皮膚もたるんでしまうのです。
頭皮のたるみは、フェイスラインにたるみをもたらすだけではありません。頭皮が血行不良となると、顔の血行も悪くなってしまうのです。その影響で、目の下のクマや肌のハリの低下などにも直結します。
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【2】頭皮にまつわるお悩み、その解決法は?
頭皮ケアの基本は、顔と同じく、きちんと「汚れを落とすこと」、そして頭皮にエッセンスで「栄養を与え」、「血流を促す」こと。この3つが行えていると、髪はよみがえり、顔はリフトアップし、全体的に若返って見えます。
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(a)毎日の「シャンプー」が大切
「健康な髪を育むためには、毎日のシャンプーで頭皮の皮脂汚れを取り除くことが大切です」(ミルボン・菊地 哲宏さん)。
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またヘッドスパ スペシャリストの大友麻莉子さんによると、
「頭皮の汚れは日々たまっていくものなので、落としきれないとそのぶん蓄積されてしまいます。基本的には毎日、シャンプー前のブラッシング、予洗いをしっかり行い、洗います。毎日落とせるようになれば、脱脂力が強いシャンプーでなくても、ベタつきはなくなります」(大友さん)
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(b)「マッサージ」で、頭皮の血行を促進
日ごろの緊張やストレス、そして紫外線や皮脂などによっても、様々なダメージを受けている頭皮。頭皮は体の中でも筋肉が少ない場所なので、血液を循環させるポンプのような役割を果たしてくれません。
そのため、血流が滞りやすいので、毎日の頭皮マッサージをぜひ続けてみましょう。頭皮マッサージでやわらかくほぐしてあげると、血液の滞りが改善され、ダメージからの回復をサポートします。
春の陽気で顔がたるむ!?髪と顔のエイジングに全方位効く【頭皮ケア】正解集
汚れをしっかり落とす、正しい「シャンプー」の方法
【1】シャンプーのコツと注意点
■シャンプーは髪に優しく、「頭皮を洗う」ことを心掛けて
「まず、多くの人が勘違いしているのですが、シャンプーは『髪を洗うというよりも、頭皮を洗うもの』なのです。 なので、髪はできるだけソフトに洗うべきなのですよね。毎日洗っていると傷んでいってしまう、洗濯物と同じような感じで考えてもらうといいと思います。
基本的に頭皮を洗うものなので、頭皮はしっかり洗い、髪はもみ洗いでなるべく擦り合わせすぎないように洗うということに、気をつけてほしいですね。シャンプーは洗う前にしっかり泡立てておくことです。
そして、補修機能を閉じ込めるためのコーティング剤であるリンスやトリートメントは、忘れずにすること! ですね」(「SUN VALLEY」代表・渋谷謙太郎さん)
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■シャンプー前のブラッシングと予洗いが効果的
シャンプー前に、まずは、ブラシで軽くブラッシングします。そうすることで髪表面のほこりが取れ、頭皮の汚れを浮き上がらせてくれるのです。
また、シャンプーをつける前に、お湯で頭皮と髪をしっかりとすすぐ「予洗い」をしましょう。お湯の温度は38度前後がベスト。あまり熱いお湯で洗うと必要な皮脂が取れすぎてしまい、頭皮の乾燥を招く恐れもあるので注意してください。髪の表面だけではなく、内側と頭皮にも十分にお湯を行き渡らせると、少量のシャンプーでもしっかり泡立ちます。
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■シャンプー後は素早く乾かす
「また洗髪後はドライヤーを使ってなるべく早く、髪と頭皮、それぞれに熱から守るオイルなどの商品を使ってから、素早く乾かすことが大切です。乾かすときのコツは、髪ではなく頭皮を乾かすのを意識すること。生乾きの状態のまま放置しますと、雑菌が繁殖してしまい、かゆみや頭臭など、さまざまな頭皮トラブルの原因となってしまいます」(サロン・ド・リジュー代表 永本羚映子さん)
■洗いすぎには要注意
シャンプーのし過ぎは逆効果になる可能性が。頭を洗いすぎると、皮脂を取りすぎてしまいます。そうすると、皮膚を守るためにニオイの元となる皮脂分泌が増え、皮脂の酸化や、皮脂をエサに繁殖した常在菌の代謝物が、頭のニオイの引き金になってしまいます。
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【2】週1~2 回、「頭皮クレンジング」を
髪や頭皮に付着した汚染物質や毛穴に詰まった皮脂などは、毎日のシャンプーだけでは取り除けないことがあります。週に1〜2回、洗髪前にオイルや専用のクレンザーを使用して、毛穴の汚れを揉み出すように頭皮マッサージ。頭皮環境を整えてあげる、というのが美髪への基本です。余計な皮脂とともに角質やフケなどで毛根が詰まってしまうと、抜け毛や臭いにも繋がってしまいます。
クレンジング料は、泡状のもの、オイルタイプ、ゴマージュなど、多様な形状がそろっているので、使いやすいタイプのものを選んでみて。
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【3】正しいシャンプー方法
<Step1> 目の粗いブラシで、まずはブラッシング
目が粗く、クッション性のあるバドルブラシなどを用い、まず毛先の絡まりをとる。次にポニーテールを結うように髪の根元から頭頂部に向かってブラッシングしていく。ブラシの先端を頭皮に当てながら動かすのがポイントに。
<Step2> 地肌にシャワーを当て、内側までしっかり予洗い
頭上からシャワーをかけるだけだと、髪の表面しか濡れず、内側まで濡れていないことが。そのため、髪の上部を持ち上げてハーフアップのようにしたりと、髪を分けながら、シャワーヘッドを頭皮に当てつつ濡らしていく。左右の耳上をつなぐ後頭部は髪の密度が高く、毛穴が詰まりやすいのでよく濡らして。
<Step3> 洗うべきは髪ではなく、頭皮
適量のシャンプーを手のひらにとって泡立ててから、指の腹を使って、頭皮をもむように洗っていく。シャンプーの汚れを落とす成分は頭皮への負担になりやすいので、頭皮を洗う時間は1分以内にし、まんべんなく洗うのがコツ。
\毛先を泡立てネット代わりに/
<Step4> 「もう十分」と感じた、さらに1分長めに流して
予洗いと同様に、頭上からシャワーをかけるだけだと洗い残しが出やすくなるため、上からだけでなく、下や横など、シャワーヘッドをいろいろな向きから当て、よく流す。1~2分が目安だけれど、いつもの感覚よりも必ず長く流すようにすると間違いない。
<Step5> トリートメントは、「ツルツル」感触までなじませる
トリートメントやコンディショナーは髪の中間から毛先に向かってつけていく。頭皮についてしまうと、毛穴の詰まりにつながってしまうので、つける場所は必ず守って。また、一定方向に指の腹で繰り返しなじませ、髪表面がツルツルになるまで塗り込むのが正解。
<Step6> 分け目をつくり、地肌から乾かしていく
シャンプー後はキューティクルが開いているので、すぐに乾かすのが鉄則。乾かすときは、頭皮&髪の根元から乾かしていく。分け目をつくりながらドライヤーの風を当てると乾かしやすい。頭皮や根元が乾いていないと、雑菌が繁殖しやすくなり、ニオイの原因に。
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【4】シャンプーしながらマッサージ
<Step1>5本の指で前頭部の地肌をセンターに寄せる
お湯でしっかりと予洗いしたあと、シャンプーをよく泡立ててスタート。生え際から頭頂部に向かって、「パー」の手でセンターに地肌を寄せるようにして、頭蓋骨を洗うイメージで行います。1か所につき5回動かしましょう。むくみを取ってくれる効果大!
このとき、前頭部の額の生え際からスタートし、耳と耳を結ぶ「カチューシャライン」まで4回に分けて指を移動させます。
<Step2>側頭部は耳からこめかみまで洗う
耳の上からこめかみにかけて、3回に分けて徐々に上がっていくように前後にスライドさせて洗います。5本の指を地肌に沿わせ、1か所につき5往復動かして。ここでも、しっかり頭蓋骨を意識して、骨を洗うイメージで洗っていきます。
側頭部は、耳の上に5本の指先をつけ、頭部の丸みを意識しながら洗うのがコツ。ここでは耳の上からこめかみまでを洗います。耳の周りはこっていることが多いので、念入りに。
<Step3>側頭部から頭頂部を上下に細かく洗う
今度は側頭部から頭頂部に向かって洗います。1か所につき5往復、地肌を動かすように細かく上下に動かし、頭頂部へ向かっていきます。6か所目で頭頂部で合流し、最後は左右の指が交差するように合わせましょう。表面をこするのではなく、骨をイメージするのがコツです。
耳の上からスタートし、頭頂部で左右の指が交差するポイントが終点です。5本の指を頭皮に沿わせ、丸みのある頭部を意識して洗いましょう。
<Step4>後頭部は上下に細かくほぐすイメージで
耳の後ろの生え際から、上下に細かくスライドさせながら下から上へと洗います。1か所につき5往復動かし、だんだんと頭のセンターに向かっていくイメージで。洗い残しがなければ、すすぎをしっかり行います。「もういいかな」と思ってからさらに1回、すすいで。
耳を囲うように5本の指を頭皮に当て、センターに向かって洗っていきましょう。5か所目で両手がちょうどぶつかるくらいがベスト。
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【5】ドライヤーのかけ方
<Step1> まずはタオルドライ
「地肌→根元→中間→毛先の順に水分を取る。地肌と根元はこするように、中間から毛先にかけてはギュッギュッとタオルで髪を握るように水分を取ると、キューティクルを傷つけることなくタオルドライできます」(MAGNOLiA Aoyamaデザイナー・CHINATSUさん)
<Step2> タオルドライ後にアウトバスをつける
「ファーストタッチは毛先。毛先につけたら、徐々に中間まで伸ばします。目の荒いコームでとかしたり、指で髪を挟んでゆっくり下に伸ばしていくと、キューティクルが整いトリートメントの浸透が深まります。トリートメントの種類によっては、根元まで伸ばすとボリュームダウンの原因となってしまうので注意して。基本、根元は生えて間もない部分なのでケアの必要はありません」(CHINATSUさん)
<Step3> ドライヤー
■1:髪の根元を立ち上げる
■2:髪の中間を乾かす
■3:毛先をまとめる
■4:冷風でキューティククルを引き締める
「根元の乾きが甘いまま毛先をメインに乾かすとオーバードライになり、髪を傷めるだけでなく、広がり、乾燥など、老け見えの原因になってしまいます。
理想的なのは、ドライヤーをかけた後、『髪の水分が十分に保たれて艶がある状態』。
そのためには、根元→中間→毛先の順に乾かして、全体的に均一な水分量を保つことが大切です」(CHINATSUさん)
また、キューティクルの流れを逆立てるような乾かし方もNGなのだそう。
「キューティクルが整わない状態では、光が乱反射して見えたりパサついた印象になってしまいます。キューティクルの流れに沿って、ドライヤーを上から下に向けて乾かすのがコツ。艶やかで光沢のあるヘアスタイルに仕上がります」(CHINATSUさん)
外出自粛で美容室に行けなくても「乾かし方」で若見え美髪をキープ! 美容師直伝のドライヤーテクニック
血流を促す「頭皮マッサージ」【やり方7選】
【1】ケアを始める前に覚えておきたい「頭皮」3つのポイント
「頭皮にも顔と同じように、栄養を運ぶ血流と、老廃物を流すリンパ管があります。頭皮が硬いと栄養が運ばれないため、老化は進みやすくなります。
昨今は女性の社会進出やOA、スマートフォンを見る機会が増えたこともあり、頭皮環境は悪化しがち。血流を活性化させ、老廃物の排出を促すケアは、顔と同様に必須です。
若々しい頭皮づくりは前頭部・側頭部・後頭部の3つの部位に分けて考えます。それぞれの特徴を知っておきましょう」(岩佐 由美さん)
(a)前頭部:やせ髪、抜け毛を最初に自覚する生え際を「鍛える」
(b)側頭部:顔のたるみに直結。血の巡りを上げて内から外から「ほぐす」
(c)後頭部:疲れ目、肩こり、背中のはり感も「ゆるめる」ことで解消
【2】いつでも簡単にできる!習慣化したい「頭皮マッサージ」のすすめ
<Step1>リラックス
まずは、マッサージの前にリラックス。1〜2回深呼吸しましょう。
<Step2>こめかみをほぐす
頭の両サイドをほぐしていきます。小指を左右のこめかみに、親指以外の4本の指で耳の上を強く押しながら、頭頂部に向かって円を描いてマッサージします。このとき、頭皮を動かすようにするとよいでしょう。
<Step3>頭のてっぺんをほぐす
頭のてっぺんをほぐしていきましょう。親指を左右のこめかみに置いて支えにし、そのほかの指で前髪の生え際から頭頂部へ移動させながら、もみほぐします。
<Step4>リフトアップする
リフトアップしていきます。両耳の前に親指を当て、そのほかの指を側頭部に置きます。その状態から親指を耳の頂点まで動かし、耳の頂点にある少し窪んだ部分をやや強めに押します。その後、指を押し当てたまま、斜め上に持ち上げるようにしましょう。これを2、3回繰り返します。
<Step5>後頭部をほぐす
うなじに親指を置き、そのほかの指で後頭部全体をつかみます。頭頂部まで指の腹を移動させながらマッサージします。終わったら首の後ろにある天柱(首の後ろの太い筋肉の外側にあるツボ)や風池(天柱の指1本外側にあるツボ)というツボを親指で刺激しましょう。
■頭皮マッサージのコツ
マッサージは、オイルを使ったり、シャンプー時に行ってもよいでしょう。また、頭皮マッサージをするときは、心地よく感じる程度の圧で行うことです。急に無理して強く押すと逆効果となってしまいます。ゆっくりやさしくもみほぐすようにしてください。
■頭皮ケアはフェイスケアの延長上にあると心得て
頭皮と顔の皮膚は1枚でつながっています。入念なフェイスケアも大切ですが、頭皮ケアも並行して行い、習慣化してください。頭皮ケアを習慣にすることで、いつでも輝かしいあなたでいられます。
春の陽気で顔がたるむ!?髪と顔のエイジングに全方位効く【頭皮ケア】正解集
【3】効果的で疲れにくい!「ヘアブラシ」を使ったマッサージ
<Step1>ブラシの先端で全体をブラッシング
毛先をブラッシングした後、適当な圧をかけて頭皮にブラシが触れるようにしながら、上から下へ頭皮全体をブラッシングしていきます。髪が動くと頭皮も連動して動くため、無理に力をかける必要はありません。
<Step2>ブラシの横側で血行促進!
百会という頭頂部のツボに向かって、全体的に下から上へととかし上げる。全方向に毛穴を動かすことで、血行が促進されます。また、いつも毛穴が同じ方向を向いていると汚れがたまるので、下から上へと毛穴を動かすことも重要なポイントです。
<Step3>ブラシの全面でこめかみの老廃物を流す
耳の前のこめかみあたりに、ブラシ面をグリグリと押し当てる。逆側も同様に行った後、今度は耳の後ろ側にグリグリと押し当てて、コリをほぐしてリンパを流れやすくし、たまっている老廃物を流しましょう。
<Step4>ブラシの全面で頭の中央部分をツボ押し
眼精疲労に効くツボのある頭の中央部分を額側から後頭部に向かって、ギュッギュッとゆっくりブラシを押し当てていく。その後、位置を左右に少しずつずらしながら、同じように押し当て、計5列行い、頭皮をほぐしていきます。
<Step5>ブラシの全面で後頭部のリンパ流し
最後に、頭全体、特に後頭部を重点的に、ポンポンとリズミカルに軽くたたいていく。リンパの流れがよくなり、頭がすっきりと軽くなるのが実感できるはずです。
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【4】薄毛&白髪対策に!育毛効果抜群の若返り「頭皮マッサージ」
頭を覆っている筋肉は、前側にある前頭筋、後ろ側にある後頭筋、両サイドにある側頭筋の3つ。実は頭頂部は筋肉ではなく、帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)という腱膜で覆われています。この腱膜は、他の部分と比べて毛細血管が少ないので、血行不良になりやすいのだそう。すると頭皮に栄養がいかなくなり、薄毛や白髪の原因に…。
アンチエイジングデザイナー・村木宏衣さんに教えていただいたメソッドは、薄毛、白髪、うねり毛、抜け毛に効果的。マスターしてこまめに行えば若返りは可能です!
<Step1> はじめに前頭筋をほぐす
こぶしをつくったときに指4本の第1関節〜第2関節を使って行います。
こぶしの第1関節〜第2関節の平らな面を眉に当てます。そして、奥にある骨をほぐすように、小さく円を描きながらマッサージを。少しずつ生え際方向にずらしながら、5回ずつ円を描き、額を揉みほぐしていきます。
<Step2> 生え際から後頭部へと指の腹で耕すようにほぐす
頭頂部にある帽状腱膜のこわばりをほぐしていきます。指を広げて、指の腹で生え際から後頭部に向かって、シャンプーする感じでジグザグと15秒くらい指を動かしましょう。そのときミリレベルで細かく動かすのが効果的。
<Step3> 頭頂から耳の後ろを通って鎖骨までリンパを流す
マッサージで動いた老廃物を流すと、頭皮のむくみも顔のむくみもスッキリします。指を広げて生え際に置き、側頭部、首筋、鎖骨へと指の腹でなぞるようにして流していく。軽く圧をかけながら上から下まで気持ちよく流していきましょう。
【まとめ|薄毛&白髪を予防する「頭皮ほぐし」メソッド4か条】
1.薄毛や白髪は頭に薄く広がる筋肉や筋膜が緊張してこわばるのが原因のひとつ。
2.頭頂部の帽状腱膜は毛細血管が少なく、血行不良になりやすいのでマッサージでのケアが必須。
3.帽状腱膜のマッサージは、骨から筋膜をはがすように細かくジグザグと指を動かすのが効果的。
4.頭皮がほぐれてハリが出ると顔の皮膚がぐっと持ち上がり、たるみ解消効果も。
【5】動画で解説!たるみに効果絶大「深頭筋マッサージ」
深頭筋ヘッドセラピスト・山本幸恵さん考案の「深頭筋マッサージ」。さっそく4つのSTEPでマッサージをしてみましょう。STEP1、STEP2は動画でお届けします。
<Step1>前頭部をつまんでほぐし、血流を促進!
親指と人さし指を黒目の上の延長線上にある生え際におく。頭蓋骨をつかむようなイメージで、グッとセンターに寄せるようにつまむ。1か所につき、2秒間そのまま保ち、生え際から頭頂部へ向かって4回行う。頭全体の血流を促す効果が。
<Step2>側頭部はギュッと引き上げて持ち上げる
人さし指と中指で耳を挟むように手のひらを広げる。5本の指でしっかり頭皮を持ち上げるようにし、5秒かけて地肌をスライドさせ、頭頂部で左右の指を交差させる。最後に髪の毛をひっぱるくらい持ち上げて。8~10回繰り返す。
<Step3>しっかりもんで頭頂部の弾力を復活!
写真のように、両手を組み、親指の付け根の関節を頭頂部にのせたら、頭蓋骨から挟むような気持ちで、グッと中央に寄せる。これを5回繰り返す。頭頂部がほぐれると、つながっている前頭部や側頭部などが動かしやすくなるので、しっかりと。
手のつくり方は、親指以外の4本の指を交差させ、親指の第一関節を曲げ、付け根を頭皮におくようにセッティングする。この親指の付け根の関節で頭皮をつかみ、もむ。
<Step4>目がパッチリと開く! 後頭部は返し押し
手で「グー」をつくり、グーの第二関節を後頭部に当て、テーブルなどにひじをついて準備。頭の重さをグーにかけ、手首を返しながら押していく。1か所につき、4回返し、後頭部のエリアをまんべんなく押して。
後頭部の返し押しするエリアは、耳の付け根の下あたりから、襟足に向かっての左右2か所。眼精疲労などがあると、ゴリゴリッとする可能性が。痛気持ちいい範囲で行って。
【6】1回でリフトアップを実感!4ステップの「頭ほぐし」メソッド
アンチエイジングデザイナーの村木 宏衣さんに、リフトアップに効果的な「頭」ほぐしメソッドを教わりました。
顔というのは後頭部から引き上げられているもの。けれど、頭が凝っていると、引き上げ力が低下して顔の下半身にゆがみが。
頭全体をほぐすことが重要ですが、特に下あごまでつながっている側頭筋はしっかりほぐすと、1回でもリフトアップを実感可能です。
<Step1>まず、頭頂部の凝りからほぐす
頭頂部には帽状腱膜が広がっていて、全身への筋肉につながる筋膜なので、そこからほぐしていくのが得策。指を大きく広げ、指の腹で額から後頭部へとジグザグさせながら、15秒くらいほぐす。
<Step2>たるみと直結する、側頭筋もしっかり
両手のこぶしの平らな面を側頭部に当て、生え際から後頭部にかけてのびる側頭筋をほぐす。口元はゆるめ、上下にこぶしをジグザグ動かしながら、気持ちいい強さで約15秒もみほぐして。
\使うのはココ!/
<Step3>後頭部から首まで、ゆるめる
両手のこぶしを後頭部に当て、後頭筋と首から背中へつながる筋肉の付着部にかけて、ジグザグと動かしながら、気持ちよいと感じる強さで上から下へともみほぐしていく。後頭部も約15秒行って。
<Step4>「あむあむ」言い、口を大きく動かす
親指をこめかみ上の骨にひっかけ、残りの指は後頭部の下部に当てて挟む。親指で頭を斜め上に引っ張ったまま、「あむあむ」と大きく口を開閉する。親指の位置を5回替えながら、同様に行う。1か所につき、10秒を目安に。
\後ろの手の位置はココ!/
1回で顔の下半身をリフトアップを実感する、「頭」ほぐし4ステップ
【7】たるんだ目尻が引き上がり、目が大きく!90秒のリフトアップメソッド
アンチエイジングデザイナーの村木宏衣さんに、老け目元の原因、たるみによる下がり目尻をキリッと引き上げる、頭皮マッサージを教えてもらいました。
<Step1>こめかみにこぶしを当てる
こぶしをつくり、第1関節と第2関節の間の平らなところを側頭部に当てて、左右から挟みます。このとき食いしばらないように、口を軽く開けるのがポイント。
<Step2>ミリ単位でこぶしを細かく動かしながらマッサージする
Step1の状態で、上下にジグザグと側頭筋の深部をほぐしします。これを10秒くらい行いましょう。
ほぐすのは側頭部の生え際から耳の後ろまで。丸印のあたりを目安に計9カ所を各10秒ずつマッサージしましょう。
【まとめ|下まぶたのたるみ解消!「目元引き上げ」90秒ほぐしメソッド4か条】
1.目の下のたるみは頭の横の筋肉である側頭筋が大きく影響している。
2.側頭筋が凝ると連動している目周りの筋肉が硬化して凹みが生じる。
3.目の下のたるみを解消するには、側頭筋マッサージが有効。
4.村木さんが提案するこぶしを使ったマッサージなら簡単に即効で側頭筋をほぐせる。
- TEXT :
- Precious.jp編集部