1837年創業のティファニーが「キング オブ ダイヤモンド」と称される理由
創業者:チャールズ・ルイス・ティファニー
創業地:アメリカ・ニューヨーク
創業年:1837年。アメリカを代表するプレミアム・ジュエラー。デザイン性の高いハイセンスなジュエリーを生み出し続けている。
■創業当時のエピソード
1837年、創業者のチャールズ・ルイス・ティファニーとジョン・B・ヤングが、ティファニーの前進となるステーショナリーとファンシーグッズの店をオープン。ティファニーの父親から借りた1,000ドルを元手にブロードウェイ259番地にオープンした店から、アメリカを代表するプレミアム・ジュエラー誕生の物語が始まります。
1845年、ティファニーは米国初のメールオーダーカタログ(通販カタログ)となる『ブルー ブック』を発行。そこには、乗馬用の鞭からフランス舶来のキャンディー、さらにはフランスやスペイン王室のジュエリー、贅沢なダイヤモンドまで、幅広い商品が掲載されていました。当時、一流の宝石がアメリカで紹介されるのは初めてのこと。現在の『ブルー ブック』には、世界でも希少なハイジュエリーの数々が掲載されていますが、このカタログの表紙に使用されるようになった「ティファニー ブルー」が、後にその品質を保証するものとしてボックスやショッピングバッグなどにも用いられるようになりました。
■ブランドの転機
希少で極上な宝石を入手することに情熱を注いだチャールズ・ルイス・ティファニーは、ヨーロッパ貴族や王族から貴重なダイヤモンドジュエリーを数多く買い付けました。その圧倒的なクオリティーの高さからニューヨークの新聞は、すぐにティファニーを「キング オブ ダイヤモンド」と称賛するように。1867年には、パリ万博でティファニーの銀製品がメダルを受賞し、その名声がヨーロッパでも知られるようになります。
また1878年に、南アフリカのキンバリー ダイヤモンド鉱山で発見された287.42ctのファンシーイエローダイヤモンドの原石を、その翌年にティファニーが取得。128.54ctにカットされ「ティファニー ダイヤモンド」と名付けられました。
この美しい“クッションシェイプ ブリリアント”のカットが施されたダイヤモンドを身に付けた女性は、過去にたったふたりだけです。そのひとりがオードリー・ヘップバーンで、映画『ティファニーで朝食を』のポスター撮影のために「ティファニー ダイヤモンド」がセットされたネックレスを着用しました。
さらに1887年には、フランス王室の宝飾品を購入。その多くがナポレオン3世の妃ウージェニー皇后の宝石でした。ティファニーはそれらを自身がデザインしたジュエリーの一部として生まれ変わらせたことで、「キング オブ ダイヤモンド」の名を確固たるものにします。
また、現代ではエンゲージメントリングの象徴にもなっている立て爪のディテール。実は1886年に、ティファニーが考案したものだということを知っているでしょうか? 「ティファニー セッティング」と呼ばれる、シャンクから離して石を持ち上げて、プラチナの6本爪でセッティングする方法は、あらゆる面から光を取り込むことで、ダイヤモンドの輝きを最大限に引き出すことを可能にしました。
■ブランドを代表する現代の名品ジュエリー
■ブランドを愛用するセレブリティーとエピソード
女優のエマ・ストーンやジェシカ・ビール、ガル・ガドットなど、数多くのセレブリティーがこれまでにティファニーのジュエリーを着用。時代を代表する女性の側には、ティファニーの華やかな輝きが添えられています。
■ブランドの現クリエイティブ・ディレクター
2017年のコレクションより、チーフ・アーティスティック・オフィサーとして元コーチ・デザイナーのリード・クラッコフが就任しました。
リード・クラッコフが監修した初の「ホーム&アクセサリー」コレクションは、ウィットでユーモアに富んだアイテムがたくさん。ブランドのスピリットを大切にしながらも、いつの時代も現代的な女性たちから支持される、コンテンポラリーなブランドのイメージを更新し続けています。