【目次】

ダイエットにいい食べ物とは?


森 拓郎さん
ボディワーカー
(もり たくろう)大手フィットネスクラブを経て、2009年に自身のスタジオ「rinato(リナート)をオープン。モデルや女優からも大人気で、ピラティス、整体、美容矯正などのボディメイクをはじめ、食事によるダイエットの指導も行う。テレビや雑誌など多くのメディアでも活躍する他、ベストセラーにもなった著書『オトナ女子のためのヤセ方図鑑』(ワニブックス)や、『ダイエット事典(飛鳥新社)』も話題の的。

■しっかり食べて綺麗に痩せる! 太りにくい体をつくる食べ物

摂取カロリーより、消費カロリーを多くすることは、体脂肪を落とすための基本。
摂取カロリーより、消費カロリーを多くすることは、体脂肪を落とすための基本。

「多くの方が、ダイエットは厳しい食事制限と運動をすることだと思っています。中には、運動しないと体脂肪は燃えないとも思っている方もいるようです。しかし、私達の消費カロリーの大半は基礎代謝と日常の活動代謝によるもので、運動で消費できるエネルギーはわずかなもの。

つまり、基礎代謝量とかわらないぐらいの1200kcal程度の食事しかとっていなければ、代謝が下がり、逆に太りやすくなってしまうのです。正しく栄養を摂取して、それを消費できる代謝を獲得するためには、体脂肪になりやすい脂質のような無駄なものをなるべく減らして、エネルギーを消費するのに必要な糖質やたんぱく質、そしてミネラルビタミンを積極的にとるということが重要です。食事制限や流行のダイエットに飛びつくのではなく、正しい食べ方を身につける『食事改善』こそが、太らない体を手に入れる近道なのです」(森さん)

ダイエット指導の達人・森 拓郎さんに聞く! 40代女性が陥りがちな「間違ったダイエット」とは?

高たんぱく質の食べ物【6選】


【1】シカ肉

「ダイエット中だけど、お肉が食べたい!」を叶えてくれる変わり肉&ジビエ肉(写真は熟成したシカ肉)
「ダイエット中だけど、お肉が食べたい!」を叶えてくれる変わり肉&ジビエ肉(写真は熟成したシカ肉)

シカ肉はおいしいだけでなく、女性にとってうれしい効果もいっぱいです。低コレステロール・高タンパク質なのはもちろんのこと、注目したいのは、鉄分の豊富さ。月経によって毎月鉄分が失われる女性は、男性に比べて鉄分不足による貧血や冷え性になりがち。その不足しがちな鉄分が、シカ肉には100gあたり3.4mgも含まれているのです。

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【2】ラム肉

ラムがなかなか見つからないときは、精肉専門店をのぞいてみましょう。
ラムがなかなか見つからないときは、精肉専門店をのぞいてみましょう。

クセがあるので調理しにくいと思われがちな羊肉ですが、高タンパクでヘルシーなのがうれしいところ。羊肉のおいしさを味わうならば、まずはラムを食べてみましょう。人気のラムチョップのつくり方は簡単。臭みをとるためにローズマリーやタイムなどのハーブとニンニクを添えて、塩胡椒したラムチョップをフライパンかオーブンで焼くだけです。

ヘルシーで人気の羊肉「ラム」と「マトン」若いのはどちら?

【3】白身魚や青魚

たんぱく質は魚から摂取する方が、脂質を下げやすい。
たんぱく質は魚から摂取する方が、脂質を下げやすい。

「40代女性が心がけたいのは、程よく糖質を摂ることと、積極的なたんぱく質の摂取。脂質はなるべく減らしつつ、食事の時には良質なタンパク質を必ず摂取するようにすると、良いバランスを保つことができます。エネルギー源となるご飯は白米、玄米、雑穀米など何を食べてもOK。

また、できるだけ魚を食べる方が、低脂質で高タンパクな食事メニューを作りやすくなります。タラやサケ、タイなどの白身魚、アジ、イワシ、サバなどの青魚がおすすめです」(森さん)

ダイエット指導の達人・森 拓郎さんに聞く! 40代女性が陥りがちな「間違ったダイエット」とは?

【4】高野豆腐

山口美佐氏
山口美佐さん
管理栄養士 
一般社団法人NUTRITION SUPPORT ASSOCIATION代表理事
テニス栄養(R)/テニス栄養学(R)代表
日本スポーツ栄養学会会員、世界のお茶マイスター
(やまぐち みさ)プライベートサポートから講座まで行うテニス界の管理栄養士で、全国大会上位校のサポートや講座実績も豊富。また健康増進、ダイエット等も数多くこなし、シニア層には生活習慣病予防や改善の指導を行うなど幅広く活躍している。現在、テニス界大学日本一記録を更新中の早稲田大学硬式庭球部の栄養管理コーチを務める。また、テニス日本リーグの優勝チームの試合期間のお弁当メニューを提供。そして栄養、食事の重要性を知ってもらおうと一般向けの食事管理サービスをスタート。
高野豆腐は女性にうれしい栄養が豊富!
高野豆腐は女性にうれしい栄養が豊富!

「タンパク質は筋肉などの身体をつくる栄養素。特に40歳を過ぎるとタンパク質の質を上げて筋肉をつけ、均整のとれた身体づくりを心がけたいものです。タンパク質は、動物性タンパク質と植物性タンパク質を2:1の割合で摂るのが推奨されています。植物性には主に大豆製品の大豆タンパク質があります。高野豆腐は大豆タンパク質が豊富で、さらに乾燥食品のため栄養が凝縮されている、大人の女性におすすめの食品です」(管理栄養士・山口美佐さん)

高野豆腐にはメリットしかない!女性が美しく健康でいるための栄養がいっぱい

【5】納豆

藤橋ひとみさん
管理栄養士、 I’s Food & Health LABO. (アイズフードヘルスラボ)代表
(ふじはし ひとみ)毎日の食事で心身のトラブルを予防・改善できる社会の実現を目指し、フリーランスの管理栄養士として活動中。東京大学大学院、医学博士課程在籍。EBN(科学的根拠に基づく栄養学)の考え方を大切に、コラム執筆・監修、メディア出演等、健康情報を伝える活動や、食と健康の専門家のスキルアップ支援を行う。大の大豆・発酵好きで、国内外にてその魅力を発信している。5月中旬に「おいしく食べてキレイになる!おから美腸レシピ」を出版予定。
納豆は1日1パックまで!
納豆は1日1パックまで!

「“納豆菌×大豆”を組み合わせた納豆は、腸活にとって理想的な食品の1つ。というのも、納豆菌などの善玉菌(プロバイオティクス)は、食物繊維やオリゴ糖を多く含む食品(プレバイオティクス)と一緒に摂ると腸内環境改善に効果的とされており、大豆はプレバイオティクスの働きを持っているからです。(*1)

また、大豆は畑の肉といわれるほど、良質なたんぱく質が豊富であるという点でも、納豆は積極的にとりたい食品だといえるでしょう。(*2)

ただ、納豆は食べ過ぎると、大豆イソフラボンの過剰摂取になるおそれもあります。納豆100g(一般的な納豆2パック分)あたり、大豆イソフラボンの含有量は73.5mg。そして、大豆イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限値は、70〜75mgです。(*3)

納豆のみで考えると、1日2パックまでは大丈夫とも考えられますが、他にも豆腐や豆乳などの大豆製品を摂る可能性を考えると、1日1パックを目安にしたほうがよいでしょう」(藤橋さん)

腸活で免疫力アップ!管理栄養士に聞いた「発酵食品の効果的な食べ方」

【6】チアシード

監修者:植西杏子さん
一般社団法人 日本スーパーフード協会 スーパーフードアカデミー講師
(うえにし きょうこ)スーパーフードの正しい知識を普及・啓発する活動を通して、人々の健康と幸福を維持増進するライフスタイルを創造する「一般社団法人 日本スーパーフード協会」。スーパーフードのプロフェッショナルを育成する教育制度として「スーパーフードマイスター」等の資格認定制度の運用。スーパーフードアカデミーの運営を通して、通学・通信(e-ラーニング)講座や、セミナー、イベントなどを通して広報活動を実施。
チアシードは私たちの体に欠かすことのできないオメガ3と呼ばれる油を含む。
チアシードは私たちの体に欠かすことのできないオメガ3と呼ばれる油を含む。

チアシードには、タンパク質も多く含まれています。タンパク質は約20種類のアミノ酸からできていますが、私たちは約20種類のアミノ酸のうち、9種類のアミノ酸を体内でつくることができず、食べ物から取らなければなりません。この9種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びます。

一般に、食べ物に含まれるタンパク質の栄養価を表現するときには、この「必須アミノ酸」を多く含むものを「栄養価が高い」「良質なタンパク質を含む」などと表現します。肉や魚、卵などの動物性タンパク質は必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。「畑の肉」と言われる大豆も必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。

一方、植物性タンパク質は9種類の必須アミノ酸を含んでいても、一部のアミノ酸の含有量が少ないものが多いのです。ですが、チアシードは9種類の必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。

スーパーフード「チアシード」とは?α-リノレン酸やオメガ3、食物繊維などの栄養成分、健康効果、食べ方、レシピ、注意点など

ビタミン・ミネラルが豊富な食べ物【7選】


【1】ぶり

田頭 志保さん
フードコーディネーター&フォトグラファー
成安造形大学デザイン科写真クラス卒業。多くの現場と写真家に会う中で、自ら得意としていた料理と写真のテクニック、それに携わるフードコーディネーターの仕事に惹かれ、専門学校にて学ぶ。テレビや雑誌で現場技術を取得する傍ら、ロンドン~中東での料理研究、写真活動を経て、現在フォトグラファー、フードコーディネーターとして活動中。
美肌効果が期待できる、ビタミンB2がたっぷり含まれるぶり。
美肌効果が期待できる、ビタミンB2がたっぷり含まれるぶり。

ぶりは、脂肪の代謝を促すビタミンB2がたっぷり。皮膚や粘膜を整えてくれるので、美肌効果が期待できます。ビタミンB2は、身より皮の部分に多く含まれるので、皮ごと食べるのがおすすめです!

【美肌×免疫力アップごはん】はちみつでコトコト煮詰めた「アカシアハニーのぶり大根」

【2】ビーツ

監修者PROFILE
東京農業大学 上原万里子(うえはら まりこ)教授
東京農業大学 大学院農学研究科 食品栄養学専攻 指導教授/東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科 教授/東京農業大学 応用生物科学部 部長(学部長含む)
東京農業大学 研究者詳細
監修者PROFILE
東京農業大学 吉田穂積(よしだ ほずみ)教授
東京農業大学 教授/東京農業大学 生物産業学部 生物産業学部学生部長
東京農業大学 研究者詳細
監修者PROFILE
東京農業大学 遠藤明仁(えんどう あきひと)准教授
東京農業大学 生物産業学部 食品香粧学科 准教授
東京農業大学 研究者詳細
監修者PROFILE
東京農業大学 田村倫子 (たむら ともこ) 准教授
東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科 准教授
東京農業大学 研究者詳細
監修者PROFILE
東京農業大学 井上博文(いのうえ ひろふみ)助教
東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科 助教
東京農業大学 研究者詳細
他の作物にはなかなかない成分が含まれているビーツ
他の作物にはなかなかない成分が含まれているビーツ

ビーツはカリウム、ナトリウム、カルシウムなどのミネラルやナイアシン、パントテン酸などのビタミンB類、食物繊維などが含まれるほか、ベタシアニン、ベタインなどほかの作物にはなかなかない成分が含まれています。

さらに近年ではビーツに含まれる「ラフィノース」というオリゴ糖の働きや、ビーツの赤色を示すベタシアニン、ベタキサンチンが持つ抗酸化作用、さらに血管拡張作用のあるNO(一酸化窒素)の、体内での産生を促進する成分が含まれており、その生理作用に注目が集まっています。

食べる輸血!?スーパーフード「ビーツ」の注目成分NO(一酸化窒素)の健康効果、食べ方、レシピなど

【3】ニンジン

賀来怜華さん
ウェルネスクリニック神楽坂院長・内科医
(かく れいか)東京生まれ。ウェルネスクリニック神楽坂院長・内科医。英国ロンドン大学医学部大学院卒業。英国王立内科学会認定医。米国、欧州、各アンチエイジング医学学会専門医。米国先端医療学会解毒治療認定医。 病気の大元の原因を解明し、根本的に全身の機能不全の部位を隈なく改善する「機能治療」と天然ホルモン補充、解毒治療や酸化療法などを駆使し、慢性の難病を解決するクリニックを主宰。 著書に『太りたくなければ、体の「毒」を抜きなさい! 』(三笠書房)がある。

ニンジンに含まれるβカロチンは抗酸化作用が高いため、お肌の新陳代謝を高め、肌あれを防いでくれたり、アンチエイジングを助けてくれたりする効果があります。

また、カリウムを含むため、余分な水分や塩分を排出してくれる作用があり、むくみの解消にも効果的です。

【4】トマト

美肌食材の代表、トマトはリコピンが豊富。
美肌食材の代表、トマトはリコピンが豊富。

トマトに含まれる成分として有名なのがリコピン。リコピンには抗酸化作用があり、ニンジンと同じく新陳代謝を高める働きがあります。

ダイエットに効く!効果的なデトックスのやり方とは?

【5】グレープフルーツ

岩田麻奈未さん
美養フードクリエイター
(いわた まなみ)中医薬膳師、健康リズムカウンセラー、味覚カウンセラー。パリの料理学校「Ecole Ritz Escoffier(エコール リッツ エスコフィエ)」でフランス料理を学んだ後、「本草薬膳学院」にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。美肌・美腸レシピを得意とし、美味しく食べて心も身体もキレイになる食スタイルを提案。著書に『ヤセ菌が増えて太らない食べ方』(自由国民社)がある。 好きなもの:猫、料理、食べること。
健康、美容に効果的な成分をたくさん含むグレープフルーツ。
健康、美容に効果的な成分をたくさん含むグレープフルーツ。

グレープフルーツには、善玉菌やヤセ菌のエサとなる水溶性食物繊維が豊富に含まれています。ピンクグレープフルーツの赤は、リコピンの赤なのでポリフェノールを摂取することもできますよ。そのほかにも、美肌に欠かせないビタミンC、交感神経を刺激して脂肪を燃焼させる働きのある香り成分リモネン、食欲を抑える働きがあると言われている苦み成分ナリンギンなども含まれています。健康、美容に効果的なフルーツなので、毎日の食事に積極的に取り入れるといいですよ」(美養フードクリエイター・岩田麻奈未さん)

健康寿命をのばしつつ華やか!腸活レシピ【グレープフルーツ編】

【6】キウイ

小屋麻子さん
インナービューティープランナー/看護師
(こや あさこ)高校卒業後に医療と英語を学ぶために渡米。ニューヨーク州の大学を卒業し、ニューヨーク州の看護師免許を取得。現在は日本のがん専門病院に勤めている。アメリカでの偏った食事や不規則なワークライフによる体調不良を改善すべくデトックスなどを経験したが、インナービューティーダイエットに出会い「食」の大切さに気づき、インナービューティープランナー・ナースとして「食」を通じて社会の健康問題に目を向け、情報発信や教育を行なっている。
老化の原因となる活性酸素を排出する働きも。
老化の原因となる活性酸素を排出する働きも。

カリウムを豊富に含むキウイは、むくみの解消にぴったり! また、ビタミンCを豊富に含むため美肌効果はもちろんのこと、病気の原因ともなる細菌に対する抵抗力を強めると言われています。老化の原因となる活性酸素を排出する働きも兼ね備えているため、まさに肌の衰えが気になる人にとっては、最適な食材なのです。グリーンキウイよりもゴールドキウイの方がビタミンCの含有量が多いため、より効果を高めたい人はゴールドキウイがおすすめです。

意外と知らない!?インナービューティープランナーが教える「デトックス」のウソ・ホント

【7】くるみ

 
菅野 尚子さん

フードコーディネーター・惣菜管理士(今回のレシピ作成・スタイリング担当)

食品商社で商品企画や開発の勤務後、渡仏。フランス人家庭に滞在し家庭料理や郷土料理を学び、ル・コルドンブルーパリ校では伝統的なクラシックフランス料理や菓子を習得。その後フードコーディネーターとして活躍。*今回のレシピはフランス パリでの日本の食品プロモーションとしてパソナ農援隊とコラボでフランス人向けにも発信しています。

ダイエットでも、美肌でも、欠かしたくない食べる美容液と言えばナッツ類。中でもくるみは、ビタミン・ミネラルが豊富。血行を促進してくれるので、代謝をアップし、冷え性にも効果的です。

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この記事の執筆者
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