今年の夏は、例年にない厳しい暑さでしたね。ご近所のベテラン農家さん曰く、かつてないほど高かった気温の影響で、虫が活動できず、その結果、受粉がされないから結実しないと話していました。

例を挙げると、私たちの畑では、去年は食べきれないほど実ったキュウリが、1苗につき、1~2本しか実りません。素人が、そう易々とつくれないのだから、店頭で野菜の価格が高いのも当然なんだな…と思えた夏でした。

秋冬野菜はリベンジ!今年は苗ではなく、種から初チャレンジ。間引いた菜っ葉は採れたてベビーリーフとしていただきます♡

以前は、日頃からスーパーで買うときに、野菜の値段を意識したことがなかった主婦失格の私でしたが、自分で家庭菜園を始めてから、野菜の価格高騰がニュースで取り上げられるたびに、関心を向けるようになりました。

田舎暮らしを通じて、気象情報に敏感になり、キュウリの値段もわかる“目利き力“がついたようです。秋冬野菜は、挽回できるように頑張りたいと思います!

大好きなヘアサロンZACCから、美容師の大野喜郎さんを始め、16人が畑仕事を手助けに来てくれました! あっという間にきれいになって大助かりでした

一方で、そんな連日繰り返す猛暑の中、庭に設営したビニールプールでの水遊びに楽しみを見出しました。

体がカラカラに干からびそうなほど、畑仕事で汗を絞り出しては、「キンと冷えた麦茶をごくごく喉に流し込む+プールで体を冷やす」というひとときが、いちばんのご褒美。今日はそんな辛くとも楽しい田舎暮らしで過ごす、忙しい私のタイムスケジュールをご紹介します。

◆田舎で過ごす日の一日

◆6:30 起床。コーヒーを淹れて、庭に出る。

ヨーグルトに添えた果物は、ご近所さんからいただいた「ポポー」。マンゴーとバナナを足したようなエキゾチックなおいしさの珍しいフルーツ

眩しい朝日を浴びて、バラやハーブ、そして大地といった、天然のアロマを胸いっぱいに吸い込み、鳥や虫の声をBGMにしながら、パートナーと一日の計画を立てます。

◆7:30 バラのメンテナンス作業開始

風があまりない朝に、消毒作業を行います(10日~14日に一回ペース)。周りに人が居ないことを確認して、自分も安全のためしっかり防護スタイルで

これがまた、滝のように汗が出るほど暑くて辛い・・・。噴霧器に、必要に応じて、病気の予防や害虫対策の薬を数種類混ぜた薬をつくって、撒いてを繰り返すだけですが、60株まで増やしたせいで、45分程かかります。

◆8:30 洗濯&休憩

すっかり汗で色が変わった衣服を脱いで、洗濯機を回します。夏場はたったふたり暮らしなのに、尋常ではない汗をかくため、1日3回も洗濯をしていました。

プールがあるおかげで、夏場も日中ほとんどエアコンを使いません。作業の合間、プールにドボン!麦茶と本を片手に、至福のひとときです。

◆9:30 畑仕事

主な作業は草刈り。一日で1cm以上伸びる雑草たちと闘います。

今年の夏は、体温よりも気温が高く、外にいるだけでも暑くてとろけそうになりましたが、雑草を根っこから、ごそっと引っこ抜けたときが、だんだん快感になってしまって、頑張って作業を開始すると、1時間くらいはあっという間に集中してしまいます。

ところで、こんな光景をご覧になって、不思議に思っている方はいらっしゃいませんか?

「田舎のあちこちで煙を上げている、たき火」

田んぼや畑の一角で立ち上がる煙

私はゴルフ帰りによく見かけていて、ずっと疑問だったのですが、田舎に住むようになって解決しました。

田畑では、雑草を刈り取ったのち、数日天日干しをして、乾燥させてから一角に集めます。その後、燃やして、再び田畑に還元しているのです。理由は、単純にゴミで出すには負担があることと、雨によって酸性に傾く田畑を、アルカリ性の草木灰で中和する目的も兼ねているという、昔ながらの知恵だったのです!

もちろん法的に、ダイオキシンなどが発生するゴミは、屋外で燃やすことは禁止されていますが、田畑の草はOK。しかし、私の住むご近所には燃やす時間にルールがあって、皆さんが、洗濯物を取り込んで、窓を閉めている時間帯、つまり午後4時半以降に許可されています。

観察してみると、周りにお家がない田んぼの真ん中などでは、いつでも行われているようですね。

◆11:30 休憩&お昼ご飯

さっとシャワーを浴びて着替えたら、畑から収穫した野菜を使って、お昼ご飯をつくります。

自作の器に盛り付ければ、簡単レシピもご馳走に?庭からもみじを摘み取って浮かべてみました♡

この日は、ナスを揚げて、薬味をたっぷり添えた素麺。とにかく疲れるし、時間がもったいないので、簡単な物しかつくれませんが、お出汁だけはちゃんと取るようにしています。

家庭菜園ならではのお楽しみは、珍しい品種を味わえることです!こちらは米茄子ではなく丸ナスという握りこぶし2個分もある大きなナス

◆12:30 遊ぶ

食後は、「ちょっと、やってみたいこと」にチャレンジします。

四国の名品「七折小梅」を別けていただき、初めての梅干し作りに挑戦してみました。季節の手仕事を楽しむのってなんだか幸せを感じます

梅干しを漬ける、摘みたてのバジルや完熟トマトをたっぷり使って、ペーストやソースをつくる。庭の花でリースをつくるなど、ちょっとした一人遊びにいそしみます。

◆13:00 買い出し

一番日差しと暑さが厳しいときは、食材や日用品の買出しへ。

1平飼いたまご/2長いナス/3まくわ瓜/4花/5キュウリ/6柿/7バターナッツかぼちゃ/8西洋カボチャ/9いちじく/10ビッグ椎茸/11赤いオクラ/12蓮根

田舎暮らしが幸せなのは、生産者と距離が近いこと。

車を走らせた10分圏内に、「道の駅」があります。旬の新鮮な朝採れ野菜は、東京で買うよりもずっとお買い得で、量もたっぷり!珍しい品種を見つけたり、完熟の果物も豊富なのが、うれしいポイントです。

一方で、お魚は漁港直送のお店を始め、漁師さんから買い付けられたりもするので、料理修行中の私にとって、よい稽古場です!

地場の採れたてのお魚を、自宅で一匹おろしていただくと、その新鮮さに驚きます!

◆15:00 再び畑仕事

畑仕事には、草むしりの他に、メンテナンス作業もあります。成長に合わせて肥料を与えたり、枝を切ったり縛ったり・・・。

本を片手に、ビギナーの私達はやってみるのですが、これが教科書通りにいかなくてなかなか難しい。

今年は、私でも安全&簡単に扱える「充電式×手押し式」の草刈り機を購入。二人掛かりで雑草と奮闘しています!

とある米づくり農家さんによると

「お米は、最近機械化が進んだから、大分負担が減った。手入れも、1)苗をつくる 2)田んぼを整備する 3)米を植える 4)米を刈り取るといったように、明確に工程が時期ごとにある。それ以外は、成長を待つだけ。当然、除草作業などは、畑と等しくあるけれど、野菜作りは毎日面倒を見ないといけないから、大変だと思う」

というご意見がありました。うーん。それ以前に、農作物ができなくても、私はただただ土と触れ合っているだけで楽しいのですよね。

デパートに並ぶ、箱に入っているような味も見た目もよい、高級野菜をつくれるようになる日は、果てしなく遠いですが、めげずに頑張ります。

◆16:00 再びプールタイム

日中の日差しによって、温められた水は、プールというよりも、まるでジャグジー!? ちゃぷちゃぷしていると、酷使した筋肉が、ほぐれていきます。

空に浮かぶ雲をぼんやり眺めたり、ひょっこり現れる小さなカエルにホンワカしたり、リラックスして和むひと時。

◆16:30 ハッピータイム

プールを出たら、シャワーを浴びてさっぱり♡ 「ハッピータイムしよう!」の号令で、縁側にビールとおつまみを用意。

肉体労働の後は、いつものビールが一層美味しく感じます

私が友人と楽しむ、ハッピーアワーを、英語に疎い主人がちょっぴり勘違いしてから、ハッピータイムと呼び始めました。頑張った一日のご褒美だと思うと、なかなかぴったりの名称だなと定着しました。

酔いがまわる前に、畑の記録を付けたり、野菜づくりの本を引っ張ってきて、ふたりで勉強。互いに同じ本を読んでも解釈が異なり、その結果、畑をふたつに分けて、実は各々の陣地で競い合っています。

毎号楽しみな家庭菜園関連の雑誌。野菜作りと一言でいっても奥が深いもので・・・微生物の話から、地理、歴史、あらゆるものにリンクしているので、知的好奇心が刺激されます

◆17:30 晩ごはんのスタート

ちょこちょこっと料理をして、常備菜を並べ、晩ごはん開始。

夕焼けに染まる空を眺めながら、キャンドルを灯します。この日のつまみは、畑で採った沖縄野菜「シカクマメ」をベーコンとさっと炒めた簡単レシピ

田舎暮らしの特権だと思うのですが、庭先でふたりっきりのBBQパーティーをよくします。

星が煌めいてきたら、キャンドルを灯して、庭から花を摘んで、テーブルをセット。なんでもない夜が、すごくロマンティックに変身します。肉体的にくたくたなので、夜ご飯も簡単メニューですが、最近のヒットはこれ!

炭の芳ばしい香りが秋刀魚に移って、極上の美味しさ!網にさっとお水をつけておくのが、皮がくっつかないコツですよ!

ピンとした姿をした鮮度が良い秋刀魚を、備長炭でこんがりと焼いて、たっぷりすりおろした大根おろしを添えたメニューが幸せでした!

「初物を食べると75日、寿命が延びる」と江戸っ子は言っていたそうで、それにあやかれる様に、四季折々いろいろな食材を味わっていただいてます。

◆19:30 リラックスタイム

食事を終えたら、メールをチェック。それが片付いたら、テレビや海外ドラマを見ながら洗濯物を畳んだり、読書をしてゆっくりと過ごします。

◆22:00 就寝

以前は週末でも、12時過ぎにベッドに入っていましたが、田舎暮らしを始めてから、時差が1~2時間出来たかのように、夜10時を過ぎるとまぶたが重たくなってきます。

以上、とある夏の一日のレポートでした。

この他にも、趣味の陶芸を楽しむ日があったり、DIYでテーブルや棚を作ったりする日もあり、気づくと毎日があっという間に過ぎていきます。

とある日の作業風景。完全無農薬で育てている白菜やキャベツを守るべく、個別の防虫ネットをミシンで作成。日々やりたいことに追われて忙しい!
白菜を守る防虫ネットを無事、かけることができました

また、冬は7時過ぎに起きて23時過ぎに寝ます。とっても寒いし、日が短くなるので、外での活動量が少し減ります。

この充足感を味わってから、東京で週末を過ごしていた時は、何をしていたんだろう?この生活を始めてからどんな変化が起こっているか、主人と振り返ってみました。

ひとつ気がついたのは、東京だけで暮らしていた時は、興味や関心ごとが、外に向かっていたように感じます。商業施設やレストランなど、話題のスポットへ出かけたり、誰かに会いに行ったり、素敵なファッションやインテリアを探しにショッピングへ行ったり。

もちろん、今でもそういった刺激は大好きです!

でも、田舎暮らしを始めてから、もっとベクトルが自分に向かうというか、以前は誰かがつくったカッコいいモノ・コトを、時間もお金を使って得ていたけれど、今は「自分でなんでも創ってみたいな」と思うようになりました。

だから、野菜づくりも、きれいな花を育てることも、DIYに励むのも、お料理をちょっと本格的にすることも、創作活動をすることも、とっても楽しい! ブランドにこだわらずに、本当に自分がよいと思うものを、愛しく感じられるようになりました。

ご近所のおばあちゃんに、こんなことを言われました。「こんな何にもないところに、よく来たわねぇ~」

刺激にまみれて生まれ育った私にとっては、このマイペースに、自分が主体となって暮らせる田舎暮らしが大好きになってきました。

さて、次回は「田舎暮らし、日頃の成果!」を発表する場でもある、「古民家ホームパーティー」の様子をお届けします! 田舎ならではの、愉しみを模索したレポートをお楽しみに。

東京⇔田舎で二拠点暮らし。シリーズ「セカンドハウスライフ」

この記事の執筆者
<プロフィール> 1980年、東京生まれ。大学を卒業後、マスコミ業界に就職。テレビ、雑誌、WEB、ラジオの企画や制作に携わったのち、20代後半からグラフィックデザインを学ぶ。美容業界でデザインや広報の仕事をする傍ら、2015年9月に関東圏の古民家をセカンドハウスとして買い取り、東京と地方を行き来する生活を始める。 好きなものは、本、カメラ、花、ティファニーとTシャツ。趣味は、読書、アート鑑賞、カメラ、陶芸、料理、ピラティス、ゴルフ。「たくさん、よりも、自分に合う、永く愛せる物や人間関係を大切にしたいと思います。また、そういったものに巡り合っていきたいです」
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