週末田舎暮らしを始めて、3年目の夏を迎えます。まだまだ初めてのことや、感動する刺激が多い二拠点生活ですが、今月は、去年植えたバラ達が次々と開花し、ずっと憧れだったマイ・ローズガーデンが形になっていく姿に心を弾ませています。
こんなにうっとりする気持ちに満たされると、炎天下で蚊と闘いながら奮闘した草むしりも、指先が凍傷になるかと思うくらい凍えた冬の寒肥の苦労も、一瞬で吹っ飛んでしまいました!
とはいえ、終わることがない肉体労働や、照りつける陽射し、田舎生活を乗り切るために心がけている美容法を、今回はご紹介したいと思います。
セカンドハウスでの活動は、とにかく「手」をよく使う生活
私がセカンドハウスで楽しんでいることは、5つあります。
1、ガーデニング(主にバラの栽培)
2、野菜作り
3、DIY
4、陶芸
5、料理
共通しているのは、手をよく使うこと。ところが、田舎暮らしを始めてから、一気に指先が固くなり、皮も厚くなって黒ずみ、そのうえ手のひらに、小学生時代の鉄棒以来の「豆」までできるという、「手のトラブル」が起こるようになってしまいました。
ガーデニング中は「ながら美容」で指先まで美しく!
毎月ネイルサロンに通い、ハンドケアを受けているのですが、ライフスタイルが変わったとたん、突然老けてしまった自分の「手」にショック。畑仕事やガーデニングをする際、新たに3つの習慣を取り入れるようにしてみました。
1、ハンドクリームを塗る
2、使い捨てのビニール手袋をつける
3、軍手を重ねる
以上の3つです。有名美容家の方たちも、食器洗いや家事の合間の「ながら美容」を、ホームケアに取り入れていらっしゃいますよね。そのやり方を実践してみたのですが、田舎暮らしでは「効力の薄い技」だということが判明。
この3つのメソッドを実践して作業をした後、手袋を外してみたところ、外した直後は手が瑞々しく潤っているように見えるのですが、時間が経つと、ゴワゴワしてくるのです。
ハンドケアを担当してくれている銀座プライベートネイルサロン「numa」のネイリスト・沼澤康子さんに相談してみたところ、このゴワゴワの理由が明らかになりました。
「食器洗いや家事程度の短時間ならば、ハンドクリームを塗って、使い捨てのビニール手袋をはめるのはいいけれど、長時間手袋をしての作業をする場合は、1:ハンドクリーム→2:綿の手袋→3:使い捨てのビニール手袋→4:(必要があれば)軍手を重ねる。という順番にしてみてください」とのこと。
ポイントは、「綿の手袋を手に直に装着する点」です。自己流のながら美容では、直接ビニール手袋をはめるせいで手の汗が溜まって、たっぷりつけたハンドクリームと混じりあい、ぬるぬるし、作業がしづらくなっていました。
沼澤さんからは、「一見、目ではわからないけれど、手も汗をかいているから、その汗を綿の手袋で吸収させて、作業中にハンドクリームを手全体に浸透させるのが正解ですよ」という、目から鱗のご指摘が!
「汗をかくと、毛穴が開きます。そのまま毛穴が開きっぱなしの状態にしておくと、必要な潤いが蒸発して、乾燥の原因に。さらに、蒸れるビニール手袋の中で、汗に含まれている塩分が刺激となり、肌荒れも引き起こすためです」。
間違ったケアのせいもあり、手がゴワついていたんですね!
ちなみに、ハンドクリームを塗布する量は、指で皮膚をなぞったとき引っ張られないよう、たっぷりと。多めになじませても、肌には必要なぶんしか浸透しないため、心配はいらないそうです。この「コットンの手袋」というワンステップを「ながら美容メソッド」に加えただけで、悩みが改善されました!
野良仕事中をエステタイムにする「プロ直伝のハンドクリーム塗り方」5ステップ
野良仕事中も、美容タイムに活かせたからには、より効果を高めたいところ。さっとつけるだけでなく、実は効果を高めるハンドクリームのなじませ方もあるのです。ポイントは、3つ。「水かき、しわ、手首」の意識。
(1)まずはクリームを手のひらに取り、(2)浸透を良くするために温め、手のひらですり合わせたら、手の甲にも行き渡らせます。
ここまでは、皆さん無意識に行っているはず。それから、
(3)水かきまでしっかりクリームをなじませ、続いて(4)指の関節にできるしわにも塗り込みましょう。そして、(5)仕上げに手首まで入念に塗りヌリ!これで完成です。
1、クリームをたっぷり手のひらに出す
2、手のひらで温め、両手ですり合わせる
3、両手の水かきまで隅々までクリームをなじませる
4、指の関節のしわに塗り込む
5、手首も忘れずに
欲張りな方は、最後に角質ができやすいひじにまで、クリームを塗布すればパーフェクト。すぐに取り入れられることなので、手をよく使う仕事の方はぜひ、お試しください!
バラのとげ、虫刺されがシミのもとに!?
ネイリスト・沼澤さんの助言とおりに「綿の手袋+ハンドクリーム」で作業生活を1か月ほど続けたところ、次第に回復を見せてきた私の手。手の潤いの回復にともない、次の改善対象になったのは「傷跡」です。
沼澤さんより「堀江さん、手のひらに細かい傷がありますね。この傷は、放っておくとシミになって危険ですよ」との警報が! え? でも、これは、バラのお手入れ中にできてしまったトゲの傷跡だったり、こちらは虫刺されの跡で、そのままにしていれば、治るのではないの? 答えは、NO。
ガーデニングのときについた傷や、虫刺されの後にかきむしってしまいできた傷は、赤く腫れてぷっくりしています。これは「炎症を起こしている」状態で、これが肌の防御反応を引き起こし、色素細胞を活性化させてしまい、結果的にメラニンを発生させてしまうんだとか。この事実を知ってからは、傷跡対策として5つのケアを心がけるようになりました。
■1:傷ができた直後は「絆創膏を貼ったまま」10日間
バラのとげで引っかけたり、刺さったりして傷をつくってしまった直後は、「傷跡が残らない」絆創膏やテープなどを、傷の接着が安定するまで、およそ1週間から10日ほど、貼ったままにしておきます。
■2:虫に刺された場合は「虫刺されの薬」を皮膚科で処方してもらう
虫に刺されたとき、当初は市販薬を使っていたのですが、どうにも痒さが収まりません。1か月経っても、寝ている間に掻きむしってしまう始末。皮膚科に救いを求めたところ、「普段(東京)と違う場所で虫に刺されたとき、その毒に免疫がないため、腫れやかゆみがひどくなることがあります。10年暮らせば慣れるかもしれないけど…。放っておくとひどくなってしまうので、すぐにかゆみ止めを塗ってください」と教えていただきました。たかが虫に刺されただけ、と侮るなかれ! 田舎は、都会よりもワイルドで手ごわいです。
■3:傷が治ってきたら、美白クリームを塗布する
シミの細胞が活性化しないように、美白効果があるハンドクリームか、いただきもののコスメのサンプルなどを塗りヌリ。
■4:紫外線に当てないようにする。UVカット効果がある洗剤を使う
ついつい、大好きな庭を眺めていると、本能的に気になってしまい、発作的に素手で庭いじりをしてしまうときがあるのですが(このせいで生傷が絶えません)、この悪癖を改善。シミの基になるメラノサイト(メラニン活性細胞)が働いている状態なので、紫外線のダメージを受けないようにガードしなければなりません。また、上記でご紹介した綿の手袋も、今年からUVカット効果がある洗剤で洗うようになりました。
仕組みは、配合されている紫外線吸収剤が、繊維をコーティングし、5回洗濯すれば97%もの紫外線カットできるというもの(柔軟剤を併用した場合)。ただの手袋を「紫外線ガード」にしてくれるなんて、優れものですよね!
ちなみに、UVカット洗剤を探し始めた事の発端は、畑仕事中に必ず、長袖の紫外線予防機能が付いたパーカーを着用しているのですが、どうやらそれって毎年買い替えないといけないらしい?という気づきから、このUVカット洗剤を使うようになった理由。
UVカットをうたっているお洋服は、大きく分けると、紫外線を吸収したり、反射される微粒子を(A)繊維に織り込んでいるものと、(B)表面にコーティングしているものがあり、私が愛用しているアイテムたちは(B)の様子。
つまり、洗濯をするたびにその機能が低下してしまうそうで、暑さを我慢して長袖を着ていても、日焼け予防の意味があまりありませんでした。
ワンシーズンでの買い替えは、もったいないなと悩んだ末、たどり着いたのが「UVカット洗剤」だったのです。使用方法も、通常の洗剤と同じ。洗い上りは、ごわつくことは一切なく、汚れもちゃんと落ちるし、香りも一般的なベビーフローラルと呼ばれるもので、強すぎず、嫌いな人は少なそう。ドラッグストアなどではなかなか見かけませんが、気になった方はぜひお試しください。
■5:虫除けをしっかり塗る
何事も、予防が大事ですよね! しかし長時間外での作業をすることが多いので、体に優しい虫除けを探していたところ、天然成分100%、合成成分不使用のオーガニック製品を見つけ、愛用しています。さっとスプレーをするだけで、2~3時間は安心して守ってくれます。
ちょうど水分補給のため、お庭の作業中は90分おきくらいに休憩をするのですが、そのたびに、こまめにこの虫除けをつけ直しています。シトロネラのフレッシュな柑橘系を始め、ユーカリやティーツリーの爽やかなアロマも心地よく、ハードな野良仕事中もリラックスして楽しめる効果もありますよ!
余談ですが、田舎暮らしをスタートした初めての夏、情けないことに夫婦そろって腰回りをよく虫に刺されていました。これは、しゃがみこんで、草むしりに夢中になっているときに、トップスがずり上がってしまい、背中側の肌が無防備に露出していたせい。その反省から、今では「かっこ悪い」と思っていた「シャツIN」が、着こなしの定番に昇格しました。
皆さんも、アウトドアを楽しむ場合だけは、今までの「かっこいい悪い」などの価値判断は捨てて(笑)、抜かりがないように、しっかりお肌をガードして楽しんでくださいね。
次回は、ガーデニングや畑仕事をしながらできる、ピラティスメソッドをご紹介します。おいしい野菜や美しい花を育てながら、きれいになれると私は考えています。どうぞ、お楽しみに!
ネイルサロンnuma
東京⇔田舎で二拠点暮らし。シリーズ「セカンドハウスライフ」
- 【1】私が東京と田舎の「多拠点暮らし」を選択するまで
- 【2】つくるのも、手に入れるのもハードルが高いもの…それは「畑」でした
- 【3】古民家マーケットを巡ること4年、理想のセカンドハウスを発見
- 【4】和風の庭が、バラが咲き誇るローズガーデンになるまで
- 【5】「やりたいこと」と「デザイン」を両立させる古民家での庭づくり
- 【6】おしゃれなウッドフェンスのつくり方
- 【7】バラのドームを配置した、立体的な庭づくり
- 【8】知らなかった!バラに「トレンド」や「セール時期」があるだなんて
- 【9】バラいっぱいのお庭を作りたい!おすすめ品種5つと植え方のコツ7つ
- 【10】多拠点生活、田舎の人間関係ってどうなの?面倒なの?
- 【11】園芸のプロに聞いた「バラのお手入れ」6ステップ
- 【12】薔薇(バラ)のお手入れ、春は「消毒・剪定・挿し木」の時期
- 【13】アウトドアで絶対焼きたくない!田舎暮らしでわかった「シミができない美白テクニック」
- 【14】「草むしり」からわかった!腰痛をやわらげる1分間ストレッチ
- 【15】多拠点生活の田舎暮らしってどんなスケジュール?私生活24時間を公開
- 【16】古民家の庭で「バーベキューパーティ」!準備方法やお料理レシピを紹介します
- 【17】憧れのバラのアーチが作れる!「つるバラ」の育て方のコツ11
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- 堀江美希さん 会社経営
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