【目次】
- 「美肌効果」ビタミンたっぷりのフルーツ3選
- 「整腸」「むくみ解消」食物繊維も豊富な野菜7選
- 「代謝を上げる」元気になる!たんぱく源4選
- 「老廃物を排出」すっきりデトックス飲料3選
- リフレッシュタイムで「老化防止」嗜好品6選
- 注目の老化抑制栄養素「ポリアミン」とは?
「美肌効果」ビタミンたっぷりのフルーツ3選
◆キウイ
カリウムを豊富に含むキウイは、むくみの解消にぴったり! また、ビタミンCを豊富に含むため美肌効果はもちろんのこと、病気の原因ともなる細菌に対する抵抗力を強めると言われています。老化の原因となる活性酸素を排出する働きも兼ね備えているため、まさに肌の衰えが気になる人にとっては、最適な食材なのです。グリーンキウイよりもゴールドキウイの方がビタミンCの含有量が多いため、より効果を高めたい人はゴールドキウイがおすすめです。
キウイフルーツの驚くべき免疫力UPパワーとは?
「免疫力が上がるというのは、低下していた免疫力が正常値になることです。体内の本来の免疫システムを正常に機能させるためには、バランスの良い食事で栄養不良を起こさないようにすることが大切です。免疫低下を防ぐための食事の中でも、簡単に摂取できる上に含有されている栄養素が高いバランスであるのが理想的です。
それには果物や野菜がおすすめですが、中でも果物は、調理の必要のないものでもあり、また一年中生産しているものは特に摂食が日々続けやすいといえます。
季節性がなく、身近な果物の中でも特に、栄養素充足率が著しく高いといえるのがキウイフルーツ。
免疫力に欠かせないビタミン群、特にCやE、そして食物繊維などが豊富に含まれており、1日の摂取推奨量や目安量・目標量といった値はほとんどが、超えている、または近い数値となっています。
1個あたり50~60kcalの低カロリーで、血糖値に影響しにくい低GI食品でもあるので、ビタミンなどの栄養素が欠乏しやすいダイエット中の人にもおすすめできます。
また、一年中手軽に入手しやすく、長期保存も可能です。面倒な皮むきもせずに、ハーフカットだけですぐに食べられることも利点です。
生食できるため、栄養素の損失が少なく、しっかり栄養補給できることも高ポイントですが、何より面倒でないことから摂食を長続きできるところが長所です」(駒沢女子大学 人間健康科学部 健康栄養学科 教授。理学博士西山一郎先生)
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◆ザクロ
ザクロに含まれる主な栄養素は、ビタミン類では、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、葉酸、ビタミンCなど。ミネラル類では、カリウム、亜鉛などを豊富に含んでいます。
また、ザクロの果実を真っ赤にする色素でポリフェノールのアントシアニン、その他のポリフェノールとしてエラグ酸やタンニン、オレイン酸やリノール酸などの脂肪酸、そしてクエン酸などを含んでいます。
■ザクロの健康効果 その1「むくみの解消、高血圧の予防」
ザクロには、豊富なカリウムが含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウム、すなわち塩分を排出する働きがあり、むくみの解消につながります。また塩分を排出して血圧の上昇を防ぐため、高血圧の予防にもなります。
■ザクロの健康効果 その2「動脈硬化の予防、改善」
ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンCには、血液中のLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールを減少させる働きがあり、高血圧や動脈硬化を予防、改善する効果が期待できます。ザクロにはカリウムも豊富に含まれるため、高血圧に対する相乗効果も期待できます。
■ザクロの健康効果 その3「抗酸化・抗炎症作用、がんの予防」
ザクロの特徴的な色をつくり出している色素のアントシアニンやエラグ酸はポリフェノールの一種で、強い抗酸化・抗炎症作用を持っています。体の中の炎症を抑制したり、活性酸素を取り除いて、老化や骨粗鬆症予防が期待されるとともに、細胞ががん化することを防ぎます。
■ザクロの健康効果 その4「記憶力の向上」
高齢者にザクロジュースを飲んでもらったところ、血液中の抗酸化作用の向上に加えて、記憶テストの成績がアップしました。脳の血流量が増えたためと考えられています。
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◆カムカム
■カムカムの健康効果 その1「コラーゲンの生成や免疫力の働きを助けるビタミンCが豊富」
カムカムの果実、カムベリーは植物の中で最も多くビタミンCを含んでいるとされます。特に樹高が低い種類、学名でMirciaria dubia(ミルシアリア デゥビア)といわれる種類の果実に、より多くのビタミンCが含まれています。その含有量は100gあたり2800mgで、これはなんとレモンの含有量100gあたり50mgの56倍にあたります。アセロラと較べると、アセロラの含有量100gあたり1700mgの、2倍弱にあたります。
カムカムの果実に含まれるビタミンCは、改めて言うまでもなく私たちにとって大切なものです。まず、体の中でコラーゲンをつくるためにビタミンCは欠かせません。コラーゲンは真皮や靭帯、骨など体の基本的な部分を構成するたんぱく質の一種。わたしたちの体を構成しているたんぱく質の約30%が、コラーゲンと言われています。ビタミンCが不足して、コラーゲンが十分につくられなかったら、私たちの体は立ち行かなくなってしまうのです。
またビタミンCには、抗酸化作用があり、活性酸素が体内で細胞を傷つけてしまうことを防ぎます。鉄の吸収を促進したり、病気から体を守るべく免疫が働くためにも、ビタミンCが欠かせません。
■カムカムの健康効果 その2「抗酸化作用で注目のポリフェノールも豊富」
カムカムには、ビタミンCに加えて、活性酸素を抑える作用で注目されているポリフェノールも豊富に含まれています。100gあたりの含有量はなんと1400mgで、ブルーベリーの250mg、アセロラの300mgを大きく上回っています。
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「整腸」「むくみ解消」食物繊維も豊富な野菜7選
◆ビーツ
■ビーツの健康効果 その1「むくみの解消、高血圧の予防」
ビーツには、レタスやトマトの2倍以上のカリウムが含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウム、すなわち塩分を排出する働きがあり、むくみの解消につながります。また塩分を排出して血圧の上昇を防ぐため、高血圧の予防にもなります。
■ビーツの健康効果 その2「動脈硬化の予防」
パントテン酸は血液の中のLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やす作用があります。動脈硬化の予防につながります。
■ビーツの健康効果 その3「抗酸化作用によるがんの予防」
ビーツの特徴的な色をつくり出している色素ベタシアニンは、ポリフェノールの一種。強い抗酸化作用を持っています。体の中の活性酸素を取り除いて、老化を防ぐとともに、細胞ががん化することを防ぎます。
■ビーツの健康効果 その4「腸内環境を整える」
ビーツには食物繊維のほか、天然の難消化性オリゴ糖「ラフィノース」が含まれています。腸内の環境を整えて善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑制する効果が期待できます。また便通を改善することで、老廃物を体外に排出しやすくします。
■ビーツの健康効果 その5「肝機能を高める」
甘味成分であるベタインには、肝機能を高め、肝臓に脂肪がつくことを防ぐ働きがあります。肝硬変や肝脂肪の予防につながります。
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◆れんこん
れんこんは、ビタミンCを多く含む食材です。厚さ約1cmのれんこんに含まれるビタミンCは、レモン1個分に匹敵すると言われることも。乾燥しがちな肌にも、内側からサポートしてくれます。
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◆トマト
「トマト」は、リコピンが多く含まれます。リコピンは、トマトの赤色の色素成分のこと。強力な抗酸化作用があり、βカロチンと比べると約2倍のパワーがあると言われています。紫外線で生成されるメラニンを消してコラーゲンを生成するので、気になるシミやシワを防いで美肌効果を発揮します。
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◆里芋
里芋は糖質が少なく、代謝を促すビタミンB群たっぷり!低カロリーで食物繊維(ムチン等)を多み、美肌や便秘解消も期待できます。独特のぬめり成分は、免疫力アップ。粘膜を保護するだけでなく、たんぱく質の吸収をよくしてくれるので肉や魚と好相性です。食物繊維やカリウムも豊富なので、むくみも解消にも効果的。
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◆ニンジン
普段の食事にも登場回数の多いニンジン。ニンジンにはβカロチンという成分が多く含まれ、このβカロチンはビタミンAに変換されます。ビタミンAには、肌や粘膜の新陳代謝を高める効果があり、肌の老化を防ぐとともに、若々しい状態に保ってくれます。このビタミンAが不足した状態だと、肌が乾燥しやすくなり、口内炎などを引き起こしやすくなります。美容とも関係が深いファスティング用のドリンクの材料として、ニンジンが多用されるのはこのためですね。
◆アボカド
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◆セロリ
セロリにも食物繊維やカリウムが多く含まれるため、整腸やむくみ解消にぴったり!
また、シャキシャキとした食感があることで満腹感アップにも一役買ってくれます。デトックススープをつくる際には、ちょっと食感を残す程度に煮込むとよいでしょう。
「代謝を上げる」元気になる!たんぱく源4選
◆赤身の肉
「肉は、良質なたんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれ、なかでもビタミンB1は、糖質の代謝をサポートする働きがあります。また、女性はたんぱく質が不足がちなので、選び方に意識して、しっかり食べましょう。 カルビは脂肪たっぷりのバラ肉なので、食べ過ぎには要注意。ロースやねぎタン塩など、たんぱく質が豊富な赤身メインの肉を注文するようにしましょう。
ちなみに、タン塩にねぎをつけるのには、理由があります。肉に豊富に含まれるビタミンB1は、ねぎのアリシンと合わせることで、体内に長くとどまって、糖質代謝をサポートする働きがあります。ねぎタン塩が正解です。 また、レバーやミノは、冷えや貧血の改善、代謝をサポートする鉄分や亜鉛といった必須ミネラルが含まれるので、女性には特におすすめです。 他方、内臓系でも、ぷりぷりのホルモンは、見た目通りカロリーも脂質も高いので、避けたほうがいいでしょう」(管理栄養士 浅野まみこさん)
◆高野豆腐
この高野豆腐、栄養価の観点からみると、どのような特徴があるのでしょうか。管理栄養士の山口美佐さんに、栄養学の観点から、40~50代の女性にとってのメリットを教えていただきました。
■高野豆腐の健康効果 その1「大豆たんぱく質が豊富で身体づくりに役立つ」
「たんぱく質は筋肉などの身体をつくる栄養素。特に40歳を過ぎるとたんぱく質の質を上げて筋肉をつけ、均整のとれた身体づくりを心がけたいものです。たんぱく質は、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質を2:1の割合で摂るのが推奨されています。植物性には主に大豆製品の大豆たんぱく質があります。高野豆腐は大豆たんぱく質が豊富で、さらに乾燥食品のため栄養が凝縮されている、大人の女性におすすめの食品です」(山口さん)
■高野豆腐の健康効果 その2「大豆イソフラボンで更年期障害の症状軽減・ハリ肌に」
「高野豆腐に含まれる大豆イソフラボンは抗酸化物質で、女性ホルモンと似た働きをし、更年期障害の症状軽減、生理不順の緩和をはかります。また体内のエストロゲンが過剰な場合も、不足している場合も、両方に作用します。まさにエストロゲンを適正状態に保つ、欠かせない栄養成分でもあります。
肌のコンディション、美肌維持に重要なハリや弾力、保湿性を保つ重要な働きをするコラーゲンの量は35歳をピークに減少しますが、60代になってもピーク時との差は10%程度。コラーゲン代謝を高めるのに重要なのが、女性ホルモンのエストロゲン。更年期前後からエストロゲンが減少すると、新しいコラーゲンの生成量が減り、古いコラーゲンが分解されず代謝が下がることで肌は乾燥しがちに。結果、シワやたるみが増えます。大豆イソフラボンは、このエストロゲン低下に伴う不調の予防、軽減に力を発揮します」(山口さん)
■高野豆腐の健康効果 その3「大豆イソフラボンとカルシウムによる骨粗しょう症予防に」
「主に骨密度が低下する骨粗しょう症にも深く関与しているのが女性ホルモンのエストロゲンです。骨粗しょう症の原因は、更年期以降のエストロゲンの減少にもあるといわれています。高野豆腐はエストロゲンのような働き大豆イソフラボンのほか、カルシウムも含むため、骨粗しょう症予防効果が期待できます」(山口さん)
■高野豆腐の健康効果 その1「鉄による貧血・冷えなどの予防に」
「高野豆腐は鉄を含み、貧血、冷え症なども予防します」(山口さん)
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◆ぶり
「ぶり」は、脂肪の代謝を促すビタミンB2がたっぷり。皮膚や粘膜を整えてくれるので、美肌効果が期待できます。ビタミンB2は、身より皮の部分に多く含まれるので、皮ごと食べるのがおすすめです!
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◆あじ
アジはオメガ脂肪酸がたっぷり。肌の代謝を促してくれるので、透明感のある美しい肌をキープ。女性ホルモンを整え、美肌をサポートしてくれます。小~中型のアジは5~7月が旬! 脂のりが良く、旨みもたっぷりなので、ぜひおいしい季節に味わってみてくださいね。
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「老廃物を排出」すっきりデトックス飲料3選
◆ルイボスティー
カフェインが入っていないため、妊婦さんや子どもでも安心して飲めると話題になったルイボスティーは、デトックスを習慣化したい人にもぴったり。ルイボスティーには、植物由来のSOD酵素という成分が含まれます。このSOD酵素には、体内の老廃物や毒素を排出する働きがあると言われています。
またSOD酵素には、活性酸素を除去する抗酸化作用があり、体内だけではなく肌の新陳代謝を高め、老化を防いでくれるとも言われています。
◆タンポポコーヒー
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◆緑茶
日本人にとって最も馴染み深い飲み物、緑茶。
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リフレッシュタイムで「老化防止」嗜好品6選
◆カカオ
かねてよりカカオは、食べ物というよりは、カラダのパワーを高めるための「スーパーフード」として大切にされてきたとも言えます。アステカのモンテスマ王は、1日50杯のカカオ飲料「ショコラトル」を飲んだと伝えられるほど。
カカオに含まれる代表的な成分は、エピガロカテキンなどポリフェノール、リグニン、アテオブロミンです。それぞれ、どのような効果があるのか見ていきましょう。
■カカオの健康効果 その1「ポリフェノールによるアンチエイジング作用」
血管を広げて血圧を下げる作用、活性酸素の働きを抑えて老化を防ぐアンチエイジング、さらには高齢者の脳の血流を増やして脳の働きを活性化する効果があるとされています。
ポリフェノールの一種であるエピガロカテキンは緑茶にも含まれる成分です。血液中のLDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールを吸収されにくくすることで、結果的に善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やす作用があります。
また血管に脂肪が貯まることを防ぎ、血管の老化や動脈硬化を防ぐ働きも期待されています。
■カカオの健康効果 その2「リグニンによる便秘予防作用」
リグニンは植物の細胞壁をつくる成分で、食物繊維の一種です。微生物や薬品で分解されにくいため、腸内でもほとんど消化されません。そのため、便秘の予防や、発がん物質を吸着させて大腸がんを予防する作用があるとされます。
■カカオの健康効果 その3「自律神経調整作用が期待できるテオブロミン」
テオブロミンという名称は、カカオの学名「テオブロマ」から来ています。カカオを代表する成分がテオブロミンと言えるでしょう。テオブロミンには、血流を促進し、集中力や思考力を高める働きがあります。また自律神経のバランスを整え、心身をリラックスさせる効果があります。
■カカオの健康効果 その4「動脈硬化の予防をサポート」
カカオの成分は、血管にコレステロールなどの脂肪が貯まることを防ぎます。つまり血管を若々しい状態に保ってくれます。
■カカオの健康効果 その5「ストレスの軽減をサポート」
カカオは血行を促進し、自律神経の働きを調整してくれるので、ストレスの解消に一役買ってくれます。
■カカオの健康効果 その6「抗酸化作用」
活性酸素は、細胞内にある遺伝子を傷つけたりするので、老化を促進したり、細胞をガン化させる原因になるなど、カラダの中でさまざまな悪影響を及ぼします。カカオには活性酸素の働きを抑える作用があります。
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◆チアシード
■チアシードの健康効果 その1「老化や生活習慣病の予防」
チアシードに含まれているα-リノレン酸は、体内でDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)に変わります。DHAやEPAはコレストロールや中性脂肪を下げることで、動脈硬化や心筋梗塞、生活習慣病の予防につながるとされています。
■チアシードの健康効果 その2「認知症やうつの予防」
またDHAやEPAは、脳の学習機能を向上させると言われています。さらに青魚をよく食べる国ほど、うつの発症率が低いことから、DHAやEPAはうつの予防や改善も期待されています。
■チアシードの健康効果 その3「アレルギーの改善」
必須脂肪酸であるオメガ3、オメガ6はどちらも私たちの体に欠かせない成分なのですが、現代人の生活はマヨネーズやインスタント食品に含まれるオメガ6が多くなりがちです。オメガ6が多くなると、免疫のバランスが崩れて、アレルギー症状が起こりやすくなると考えられています。
■チアシードの健康効果 その4「便秘の改善」
チアシードは食物繊維を豊富に含み、水に浸すと約10倍に膨らみます。食物繊維や便秘の改善をはじめ、腸内環境を改善します。水で膨らんで満腹感を得られやすいので、ダイエットにも最適です。
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◆アーモンド
「アーモンドにはたくさん栄養素が含まれています。エネルギーを供給し、食欲を抑えることに役立つとされる植物性たんぱく質や、血圧を調節し、心臓の健康や筋肉の収縮に必要とされるカリウム、満腹感が得られ消化器の健康促進と正常な血糖値の維持に役立つとされる食物繊維が豊富です。
また、アーモンドの約半分は脂質です。アーモンドの脂肪酸組成の約70%は、良質とされる一価不飽和脂肪酸のオレイン酸が占めています。オレイン酸は、血中コレステロールを下げ、生活習慣病を予防します。そして、肌を健康に保つという利点もあるのです。
さらに、アーモンドは皮ごと食べるのが主流だと思いますが、これにも理由があります。アーモンドの皮にはポリフェノールが豊富に含まれます。ポリフェノールは抗酸化力が高いので、これもまた肌には嬉しい効果が期待できます。
そして、アーモンドの皮には強い抗糖化作用もあります。糖化反応は皮膚の老化や骨粗鬆症などにも関係すると報告されているため、皮ごとアーモンドを摂取することがおすすめです」(江崎グリコ株式会社 健康科学研究所 マネージャー 宅見央子さん)
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◆黒豆きなこ
黒豆きなこは、ポリフェノールが多く、アンチエイジングに効果的。黒豆は抗酸化作用が強く、老化の原因となる活性酸素の発生を抑制します。シミやシワなど肌の老化を抑える効果も。
きな粉は大豆イソフラボンやレシチンなど、女性に嬉しい栄養が満点!月経前症候群や生理不順、更年期症状などの女性の悩みにアプローチする食材です。ミネラルたっぷりの黒糖とあわせてどうぞ。
黒糖はカリウムも含まれているので、むくみ解消や予防にも効果的!黒糖には100gあたり約240mgのカルシウムが含まれおり、足がつったりイライラするのを防いでくれます。
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◆キヌア
精白米と比較して、キヌアのたんぱく質は「2倍以上、カルシウムは9倍以上」
私たち日本人にとっての主食である精白米と較べると、炭水化物はほぼ同じくらい(精白米の方が少し上回っています)ですが、たんぱく質は2倍以上、脂質は4倍近くになっています。ミネラルを見ると、カリウムは7倍近く、カルシウムは9倍以上、マグネシウムは8倍近く、リンは4倍以上、鉄は5倍以上となっています。
ビタミンに至っては、B1は50倍以上、B2は10倍以上、B6は3倍以上、葉酸は15倍以上の数値です。
必須アミノ酸を多く含み、良質なたんぱく質が豊富なキヌア
優れた栄養成分のなかで、まず最初に注目したいのがたんぱく質です。その含有量の多さはもちろんですが、キヌアには、牛乳に匹敵するほど良質なたんぱく質が含まれています。
たんぱく質は約20種類のアミノ酸からできています。私たちの体を構成する大切な栄養素であることは言うまでもありませんが、約20種類のアミノ酸のうち、9種類のアミノ酸を、私たち人間は体内でつくることができません。つまり、私たちはこの9種類のアミノ酸を食べ物から摂取しなければならないのです。この9種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びます。
一般的に、食べ物に含まれるたんぱく質の栄養価を表現するときも、この「必須アミノ酸」を多く含むものを「栄養価が高い」「良質なたんぱく質を含む」などと表現します。肉や魚、卵などの”動物性たんぱく質”は必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。「畑の肉」と言われる大豆も、必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。
一方、”植物性たんぱく質”は、9種類の必須アミノ酸を含んでいても、一部のアミノ酸の含有量が少ないものが多いのです。ですがキヌアは、9種類の必須アミノ酸をバランスよく含んでいる、稀有な植物なのです。
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◆はちみつ
はちみつの成分は、糖分が約80%、残り約20%は水分です。
この80%という高い糖分は、ミツバチが花の蜜を集めただけでは生まれません。元々、花の蜜は水分が多く、糖度が低いため巣の中で腐りやすく、保存食には適していません。そのためミツバチは巣内に蜜を広げたり、羽で羽ばたいて水分を飛ばし、糖度を80%まで上げているのです。
花の蜜の成分であるショ糖は、ミツバチが持つ酵素によって、ぶどう糖と果糖に分解されます。そしてさらに、はちみつにはビタミン、ミネラル、アミノ酸、有機酸、酵素などさまざまな天然成分が含まれています。その種類は、約300種類とも言われています。ただし、蜜源植物により成分は異なります。
■はちみつの健康効果 その1「殺菌作用」
代表的な効能として、今ではあまり意識することはありませんが、はちみつはその強い殺菌作用が傷の治療などに使われてきました。はちみつは80%という高い糖度を保っているため、細菌が繁殖できません。はちみつにはブドウ糖由来の過酸化水素(別名オキシドール)が含まれていることも、殺菌力の高さの所以です。グルコースオキシターゼという酵素が含まれていて、水が加わるとさらに過酸化水素が発生します。そのため強い殺菌作用を発揮します。この過酸化水素は消毒液に含まれる成分です。
これは、巣の中に蓄えられたはちみつが、何らかの原因で水分を吸って糖度が下がったときのための、防衛策。糖度が下がって、細菌が繁殖しやすくなったはちみつを守るために、はちみつに含まれる酵素が過酸化水素を発生させるのです。自然の仕組みには驚かされます。さらに、はちみつには傷を殺菌するだけでなく、早く治す効果もあるとされています。
■はちみつの健康効果 その2「整腸作用」
はちみつは古くから下痢や便秘の薬として使われてきました。つまりは腸の働きを整える作用があるのです。はちみつに含まれるグルコン酸やオリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やします。腸内環境を整えることは、腸でつくられるさまざまな免疫の働きを整えることにつながり、大腸がんの予防にもつながります。
■はちみつの健康効果 その3「疲労回復」
はちみつは元々、ミツバチの大切な栄養源。はちみつの主成分である、ぶとう糖(グルコース)、果糖(フルクトース)は非常に吸収されやすい糖なので、疲労回復には最適です。
■はちみつの健康効果 その4「免疫力アップ、生活習慣予防、アンチエイジングなど」
その他、はちみつに含まれる数多くのビタミン、ミネラル、アミノ酸、有機酸、酵素などは、免疫力アップや生活習慣病予防、抗酸化作用、アンチエイジングに効果があるとされています。
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注目の老化抑制栄養素「ポリアミン」とは?
ポリアミンは、すべての生物が生きていく上で欠かせない物質と言えます。それは、細胞の成長や分裂を助けて細胞の状態を正常に保つ、という生命維持するための重要な役割を持っているからです。
細胞が正常な状態に保たれると、病気は起こりません。ポリアミンは、健康寿命を延ばすことに必須である奇跡の物質とも言えるかもしれないのです。
また、ポリアミンを体内で作る能力は、加齢によって減少することがわかっています。「老化は、ポリアミンを自身の細胞で作れなくなることから始まる」という観点では、世界中で様々な研究が進行中とのこと。
90代〜100歳以上の人(百寿者)の血中ポリアミン濃度調査で、60〜80代の平均より大幅に高く、30〜50 代に近い値が出たという研究結果も。つまり、60〜80代の時の血中ポリアミン濃度が高かった人が長寿になっていると推測できるようです。
このため、ポリアミンは新しいアンチエイジング物質として、世界的に大きな注目を浴びています。
老化や病気は「ポリアミン」の減少から始まる!?
先述の通り、ポリアミンは腸の健康を保つために必要な物質です。腸とポリアミンの関係を見てみると、赤ちゃんが生まれてから飲む母乳には、分娩後数か月経った母乳と比較すると、ポリアミンがたくさん含まれていることも分かっています。
これは、未熟な赤ちゃんの腸の組織を速く成熟させ、消化吸収機能やバリア機能を高めるためと考えられています。細胞の増加などに必須のポリアミンは、生まれる前から細胞内に存在し、生後も細胞内で作られ続けます。しかし、加齢とともにポリアミンを作る能力は低下し、量が減ってしまいます。
そこで今、ポリアミンの合成能力の低下が、老化や病気を招くと考えられ、長く健康に生きるためには、加齢により減っていくポリアミンを補うことが大切、と言われるようになりました。
実際、ポリアミンと老化防止の関係を示すマウス実験では、ポリアミンの量が2〜3倍の高ポリアミンの餌を食べさせた高齢のマウスは、血中のポリアミン量が上昇。生存率も、高ポリアミンの餌を食べさせたマウスのほうが、そうでないマウスに比へて上がるという結果が出て、毛並みもよくなり、老化進行が遅くなるという結果も出ているとのこと。
ポリアミン濃度を一定レベルに保っていくことが、非常に有効な健康増進法で、アンチエイジングにつながるのかもしれません。
血管や細胞も若返る!?腸を丈夫にするアンチエイジング効果はどんなものか
ポリアミンは体内でどんな働きをし、効果をもたらすのでしょうか。
ポリアミンには、健康的に長生きするために有益なさまざまな役割・効果があることが確認されています。まず、大きな役割として挙げられるのが、体の設計図ともいえる遺伝子が含まれる核酸(DNA, RNA)を守ることです。細胞内に存在するポリアミンの多くは、RNAと結合しています。また、DNAの経年劣化を防ぐため、酸化ストレス、発がん性物質、さらに加齢に伴い起こりやすくなる、遺伝子に生じる突然変異や異常化が起きないように安定させるという大事な役割を果たしています。
つまり、究極のがん予防に繋がるとも考えられています。
以前から注目されているのが、抗炎症作用です。全ての生活習慣病には炎症が関わっているのですが、ポリアミンは白血球の仲間による、炎症を引き起こす物質(炎症性サイトカイン)の過剰な分泌を抑制します。また、これら炎症に関わる白血球が、炎症部位に接着するときに使う分子の活性化も抑制します。つまり、白血球が炎症部位にくっついて、さらに増悪化するリスクを減らすのです。
最近、特に注目されているのがオートファジーと呼ばれ、細胞内に発生する異物を自己消化分解する作用です。細胞内で発生したゴミは細胞の活動を邪魔するため、これを廃棄処理してクリーンな細胞内環境を維持する作用で、まさに、細胞の健全化に直接的に関わるポリアミンの機能といえます。一生入れ替わらない脳細胞や神経細胞、寿命が比較的長い血管内皮細胞などが関わる病気は、この作用が予防に重要と考えられています。
腸管のバリア機能を充実化させる機能も重要です。バリア機能とは、腸管内の悪い微生物や物質が生体内に入らないように守ること。腸管バリア機能が弱りがちな高齢者やアレルギー患者は、高いバリア機能を維持することで、有害物質、有害微生物、アレルゲン(アレルギーの原因物質)の腸から体内への侵入を防ぐことができます。また、口から摂取したポリアミンはほとんどが小腸で吸収されるため、有害物質が産生される大腸のバリア機能には、腸内細菌がつくるポリアミンが極めて有効とされています。
これらを総合し、現在、有効性が確認されているのが、動脈硬化症の予防。動脈硬化発症の初期段階には血管内皮機能、いわゆる「血管のしなやかさ」の低下が見られます。腸内のポリアミン生合成を促進する食品によって腸内ポリアミン濃度が上昇すると、血管内皮機能が改善されることが明らかになっています。おそらく、抗炎症作用とオートファジー促進作用により、血管内皮の健全性が回復したことによるものではと考えられているようです。
こうした働きこそが、ポリアミンがアンチエイジングの「奇跡の物質」として注目される理由と言えそうです。
【ポリアミンの主な4つの働き】
◆DNAの保護
◆抗炎症作用
◆オートファジー(細胞内に発生する異物を自己消化分解)促進
◆腸管バリア機能の充実
たくさん摂取したい!「ポリアミン」を多く含む食品とは?
ポリアミンを増やすには、食生活から取り入れていくことが一番早いと言えます。どんな食品に豊富に含まれているでしょうか。
特に多いと言われるのは、精製していない穀類に含まれる麦芽やふすま、大豆や小豆などの豆類、野菜やキノコ類、魚介類。魚介類は、身の部分には少ないものの、内臓や魚卵には多く含まれると言われています。
ポリアミンは独特の臭いがあり、サプリメント摂取はほぼ行われていないとのことなので、やはり食べ物から摂取していくことが良さそうです。また、アミノ酸の一種のアルギニンと特定のビフィズス菌(LKM512)を一緒に摂取することで、多くの人の腸内細菌のポリアミン生合成を高めることが可能とのことなので、前述の通りヨーグルトを食生活にうまく入れ込むこともおすすめです。
納豆やぬか漬け、緑茶など、日本の伝統的な食事にはポリアミンが豊富に含まれています。大豆食品や発酵食品を中心とした日本食と長寿の関係は言わずもがな。やはり、日本食生活がよいと改めて見直すきっかけにもおすすめです。
しかし、健康や長寿に関するポリアミンの働きに期待して、ポリアミンばかり豊富な食品だけを意識すると、栄養バランスは偏りかねません。また、疾患によって食事制限をしている人がポリアミンの摂取を心掛けた食生活をしたいと思っている場合は、主治医と相談してから始めるようにしましょう。
アンチエイジングの新星!? 奇跡の万能物質「ポリアミン」で老化抑制に風穴を
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- Precious.jp編集部